森山ゼミ「ONLINEシリコンバレー研修 インテンシブ集中コース」実践報告会が開催されました。

2021.09.23

2021年9月23日、森山ゼミにて「ONLINEシリコンバレー研修 インテンシブ集中コース」に参加したゼミ生による実践報告会が開催されました。
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「ONLINEシリコンバレー研修 インテンシブ集中コース」(2021年8月15日〜21日)はOnlineで行われたサンフランシスコ・シリコンバレープログラムで、「SV流プレゼンテーション術」、「ITの中心地シリコンバレーのバーチャル企業訪問」、「プロフェッショナル講演」、「ネットワーキング・イベント」を経て、最終的にはグループ研究とプレゼンテーションという実践形態に昇華する研修内容です。

本プログラムには法学部国際コースから上限10名で選考され、その中で採用に至った同コース生のうち、森山ゼミ生である北岡心保さん、遠藤秀太郎さん(以上、法学部4年生)、鈴木爽太さん、山之内葵さん、大山夢加さん、三並寛知さん、生櫻麻衣さん(以上、法学部3年生)による報告が行われました。

IT企業の一大拠点となっているシリコンバレー関係者の方々から得られた学びを、そして、そうした方々へプロジェクト提案型プレゼンテーションを実践して得られた経験を、法学部生の仲間たちに広く共有して還元することが主たる開催目的です。

上記参加者のそれぞれの声は以下のとおりです。

北岡心保さん
「本プログラム参加の最大の目的は、対人コミュニケーションにおける『説得』のスキル向上の獲得と実践にありました。国際コース生として派遣されたニュージーランドへの留学経験を通し、頭の中にある考えを言語化し、伝えることが関係性構築への一番の近道であると感じていました。これはビジネスでも同じだと私は考えています。異なる価値観や考えを持つ相手にいかにわかりやすく、かつ魅力的に事業を伝えることができるのかが要となります。実際にシリコンバレーで働く人々は英語を共通語とし、世界各国から集まった多種多様な人材ばかりです。あるゲストスピーカーの言葉で最も印象に残っているのが『自分のあたりまえを疑いなさい』です。これは物事を自分軸のみで考えていると到底相手のニーズを理解することはできず、固定概念に捉われたまま、イノベイティブな考えも浮かんでこないという意味を含んだものでした。この言葉を胸に、常に相手目線で物事を考えながら、時に大胆に相手を『説得』し、時に繊細に相手との『共感』を生み出していく所存です。このような法学部生としての学びを人生の土台として、来春からの社会人生活では、日本社会のさらなる発展に貢献できる人材、また、そうした社会から求められる双方向的な人材を目指します。」

遠藤秀太郎さん
「今回のプログラムに参加したことで、これから社会で必要となるマーケティングの技術や実際の業務目線での批判・考え方を体得し、今の自分に足りていないスキルを把握することができたと感じています。通常の生活ではお会いすることの出来ないシリコンバレーで仕事をされている方々とお話をする機会をいただき、チャレンジすることの大切さ・好きなことを突き詰めていく重要さをより認識しました。このプログラムで得た経験や情報を自身の今後の成長につなげるだけでなく、志を同じくする多くの人たちに共有していきたいと思います。」

鈴木爽太さん
「本プログラムの7日間は寝食を忘れるほど集中する毎日でしたが、『0から1を生み出す力』に磨きをかけることができ、日々成長していく実感を得ることができました。同年代の仲間たちと協働して行った新規事業の立案、相手を説得するためのプレゼンテーション理論の実践、そしてそれらを経営者の視点から多角的に審査していただいたご意見は人生の財産であり、すべてが血肉となって今後に生きるものばかりでした。特に、シリコンバレーの最前線でご活躍されている方々のお話によって、不透明な世界情勢の中での日本が如何にあるべきか、ひいては、そうした日本の中での自分が如何にあるべきかという人生の指針を明確にすることができました。すべてのプログラムを終えた今、種々の活動を振り返ると、リモートであるからこそ遠隔の方々とも結びつくことができ、表現の制限がある環境であるからこそ等身大の自身を余すところなく発揮する好機であったと実感するばかりです。このような人生訓をいただいた本プログラム講師およびゲストスピーカーの方々、貴重な機会を賜った法学部の教職員の皆様、そして、実現に向けてご尽力いただいた森節子先生・森山智浩先生に、この場をお借りして、心からお礼申し上げます。」

山之内葵さん
「本プログラムに臨むに当たって自己分析を行い、『何事にも3歩下がる』という主義がビジネスの世界、それもIT最前線のシリコンバレー関係者の皆様からはどのような実像として映るのかを考えました。もちろん高い評価は得られないと思いつつ、適性に関するご意見をいただくことになるのでないかという予想でした。ところが、アップル社の方からは『やりたい仕事があるのに自分の性格で、違う仕事を選択して幸せになれるの?それなら、自分の性格を変えられるような環境に行くのも1つの手じゃない?』というご助言をいただいた時に全身に衝撃が走りました。信条も克服する対象であるという発想が欠けていたことに自省し、もっと行動に移すことでチャンスが増えることを本プログラムで身をもって実感した次第です。同時に、小学生のころ、2分の1成人式という行事で母から手紙をもらったこととも心の中でつながります。その手紙には最後に『人生楽しんだもの勝ちです』と人生訓を教示してもらい、大切にしてきたはずなのに、そのような純粋な気持ちを心のどこかに置き去りにしてしまっている自分に気づかされた瞬間でもありました。『行動は心も変える』、『一期一会を楽しむ』という原点に回帰してからは、講師の方に毎日食い下がり、どんなことでも血肉とする姿勢に昇華させました。周りの人からすると小さなことかもしれませんが、私からすると人生の大きな一歩であると言っても過言ではありません。起業論やマーケティング方法、商品企画やビジネスプレゼンテーションなど最前線の学びを全身全霊で吸収してきましたが、その中で『自身の可能性』を創造できたことが一番の収穫です。このような貴重で実践的な学びの機会を設けていただいた法学部国際コースの先生方に心からお礼申し上げます。」

大山夢加さん
「1週間の中で、固定概念から脱却して物事を考えること、ゼロから1を創り出すことの難しさ、積極的な姿勢を持つことの重要さ、失敗を恐れずに挑戦し続けることなどを実際に学習・体験し、普段の生活の中では考えることのない価値のある経験を得ました。森山先生からおすすめしていただいたことをきっかけに、大学3年生の夏休みの間に何か経験を得たいと考え、シリコンバレープログラムに参加しました。1週間という期間の中で、非常に充実した内容の講義を受けたり、グループワークでプレゼンの準備を協力して行ったりして、あっという間に時間が過ぎました。シリコンバレーで活躍されている皆さんは、とても『プロアクティブ』な姿勢で、型に囚われない多様な価値観を持っている方々ばかりでした。本プログラムを通して2つ得たことがあります。1つ目は、積極的な姿勢です。今までの自身の受講態度、物事に対する姿勢は、ほとんど全て受動的なものだったのではないかと気づきました。以前までは、授業で質問をする時はインセンティブが与えられた場合が多かったように考えられます。しかし、一緒にプログラムに参加した仲間が徐々に積極的に発言するようになり、それを見習い、私も自ら進んで発言をすることが増えました。プログラムが終了した今でも、大学の講義等では、プロアクティブな姿勢で受講することを心掛けています。2つ目は、人脈が広がったことです。シリコンバレープログラムの主催者の方々、参加者の方と仲良くなり、ゼミの先輩、同期ともプログラムを通じて打ち解けることができました。また、主催者の方々とも連絡を取り合い、そのつながりで私のなりたい職業に携わっている方を紹介して頂き、現在の私生活にも良い方向に大きく影響しています。本プログラムをきっかけに、普通の大学生活の中では得られないほどの貴重な経験をしたと思います。プログラムに参加しなければ、決して出会うことのなかった方々とのつながりを強く感じ、とても有意義な1週間を過ごすことができました。」

三並寛知さん
「本プログラムに応募したきっかけは、学生のうちに、『ITの聖地』と言われるシリコンバレーにおいて活躍されている方々から、不透明な時代に対応できる人材になるうえで不可欠な知見を吸収したいという思いからでした。コロナウイルス禍の影響下にある今だからこそトライできることはないかと考え、挑戦した次第です。具体的な成果として、まず、スキル面が挙げられます。全国から選ばれた大学生たちとチームを作って行う特性上、信条の相違から結果よりも趣向が優先される傾向が見られました。そこで、自身の役割に基づき、需要とコストの関係に視線を同じ方向にする一方、PDCAサイクルを徹底することで『結果からの逆算軸』の意思統一を図り、仲間を結果に導く力が身につきました。他方、姿勢面での成果としては、失敗に対する価値観が挙げられます。日本で生活している中、失敗は可能な限りしない方が良い、悪いものというイメージがありますが、このプログラムを通して失敗は成功することに転化し得るプロセスであることを痛感しました。失敗を失敗で終わらせることは誰でもできる、人の価値というのはそこから如何に創意工夫をして這い上がるか、そして、次の好機に備えて如何に自身の成長の糧にするかという自省の機会になったとも言えます。限りある時間という資源を大事にして今後の学生生活も『有為』にしていく所存です。」

生櫻麻衣さん
本プログラムには事前に2つの目標を持って臨みました。まずは、『調和と創造を融合する』ことです。異なる大学から様々な信条や考え方を持った者どうしがチームを結成し、1週間の枠組みの中で信頼を築きつつ、結果を残さなければなりません。PDCAサイクルを念頭に置き、意見をぶつけ合う中で常にガード固めを怠らない意識を持ち続けました。妥協の中での落とし所ではなく、高みを目指した協調性を実践できたことが成果です。2つ目は何事にも恐れずに『口火を切る』ことです。積極性と無謀さとは異なりますが、信条や考え方が異なる集団では得てして心の探り合いに終始することも少なくありません。しかし、異なる意見であるからこそ、その化学反応で創造的なアイデアが生まれるのではないか、そのためには全員が心の内にあるものを出しやすいようにどんな時でも自分がまずはきっかけになろうと試みました。最後はチームみんなが笑顔になる充実度であった一方、最終発表コンペでは第1位の評価獲得にたどり着き、微力ながら自身の役割を果たせたことが大きな収穫です。このプログラムが終わって改めて振り返ってみると、1週間とは思えないような内容の濃さでした。その学びは、ビジネスやマネジメントに限ったことだけではありません。最大公約数としては『如何に物事にアプローチするか』に尽きます。それを実践する場所と時間の中に身を置き、そして、そこで出会えた仲間たちと切磋琢磨できたことが人生の財産となりました。参加して本当に良かったと感じています。」