【学生受賞】「福岡県環境教育学会第 25 回年会」において、院生が「発表賞」を受賞

2022.12.09

  • 受賞歴

令和4年(2022年)8月20日(土)に行われた「福岡県環境教育学会 第25回年会」(福岡県環境教育学会主催)にて、福岡キャンパス産業理工学研究科 生物環境化学コース 福地 彩夏さん、森元 悠眞さん(岡 伸人教授の研究グループ所属)がグループを代表して研究成果を発表し、それぞれが発表賞を受賞するという成果を収めました。今回の受賞を励みに、研究グループの皆さんがより一層研究に邁進されますことを期待しています。

IMG_0004.jpg


後方右から岡 伸人教授、西田 哲明博士(環境材料研究所・所長、近畿大学・元教授)、
前方右から松尾 紗絵子さん、森元 悠眞さん(発表者)、福地 彩夏さん(発表者)、中原 日向さん

【受賞の詳細】
① 口頭発表 発表賞
題目: 重金属廃液を浄化するためのゼリー状材料の開発および環境教育
著者: 福地 彩夏(発表者)、久保 萌花、松尾 紗絵子、中原 日向、森元 悠眞、西田 哲明、岡 伸人
    [西田 哲明 博士(環境材料研究所・所長、近畿大学・元教授)との共同研究]

<選考理由> ゼリー状材料(PAMPSハイドロゲル)により、めっき廃液中の重金属(Ni・Zn)を効率よく、容易に除去することに成功し、排水基準以下まで浄化できることを示した。この方法は、比較的簡単な設備と低いエネルギーコストで稼働させることができるため、途上国において導入しやすい技術になりえるという。また海水の淡水化にも応用でき、エネルギー消費の大きい現行の方法にとって替わる可能性を持っている。さらにこの研究は、大学生に対する環境教育上の効果も検証されており、環境の保全と環境教育に高い貢献が期待される点が受賞に値する。
<備考> 本研究の一部は、令和3年度「"オール近大"新型コロナウイルス感染症対策支援プロジェクト」の採択課題として実施した。

② ポスター発表 発表賞
題目: 酸化バナジウムを主成分とするガラスによるLiイオン電池用正極活用物質の開発
著者: 森元 悠眞(発表者)、松迫 駿介、松尾 紗絵子、福地 彩夏、中原 日向、春田 正和、西田 哲明、岡 伸人
 [春田 正和准教授、西田 哲明博士(環境材料研究所・所長、近畿大学・元教授)との共同研究]

<選考理由> リチウムイオン電池は二酸化炭素を排出しない電気自動車の蓄電池であると同時に、発電量が気象条件に左右される太陽光発電や風力発電の安定供給のための蓄電システムとしても有望視される。本発表では、Liイオン電池の高容量化を目的に行なわれた素材開発実験で有力な結果が得られたことが報告された。専門性の高い内容であるが、素人にも分かり易い丁寧な説明であり、何よりも、若年層が環境問題に正面から取り組んでいることに好感がもてた。院生諸君の一層の活躍を望むものである。

【研究体制】
岡研究室(環境材料科学研究室)では環境問題やエネルギー問題の解決につながる新しい材料の開発に、産学連携で取り組んでいます。今回受賞の対象となった研究をはじめ、下記のテーマについて研究を進めております。

・水や空気の浄化
 1.有害な金属を除去するゼリー状の材料
 2.アレルギー原因物質や菌・ウィルスを除去する環境浄化材料(光触媒材料など)
 3.火山灰や廃ガラスを原料とした新しい機能材料

・エネルギー分野、エレクトロニクス分野
 1.電気を流すガラス材料(導電性バナジン酸塩ガラス)、およびそれを使ったデバイスの開発
 2.金属-空気二次電池、リチウムイオン電池

<生物環境化学科や岡研究室に興味をお持ちの高校生へ>
近畿大学には出前講義という制度があります。
出前講義とは、本学部の教員が高等学校に出向いたり、本学部の講義室や実験室で行う体験型講義で、楽しく学べる内容となっています。
ぜひ高校の先生を通してお申し込みください。お会いできるのを楽しみにしております。

<企業の方々へ>
共同研究も積極的に受け入れております。ご連絡をお待ちしております。
連絡先:sangyo_koho@fuk.kindai.ac.jp