【化学生命工学科特別講演会】株式会社ファーマフーズアプロサイエンス 福田 康朗先生による「バイオ企業が挑むサステナビリティ」
2025.07.15
- 研究 教育
- 化学生命
2025年7月11日(金)、近畿大学工学部 化学生命工学科において、同科の専門科目「グリーンケミストリー」(学部3年生対象)の授業の一環として、株式会社ファーマフーズ アプロサイエンスグループ 主席研究員の福田 康朗氏をお招きし、「バイオ企業が挑むサステナビリティ~みんなにやさしいバイオの夢~」と題した化学生命工学科特別講演会を開催しました。
本講演には、本校の学部3~4年生に加え、教員を含む総勢約70名が聴講しました。
福田先生は、社会に貢献する会社の方針、"廃棄予定の未利用資源を再利用するだけでなくアップサイクル(高度利用)を実現することに価値がある"とのコンセプトのもと、"天然由来"の原料から機能性素材について解説。その中の一つとして、"タマゴ"の卵殻膜をアップサイクルした卵殻膜線維(ovoveil:オボヴェール)が衣服に利用されるだけでなく、スーパーキャパシタ(エネルギー材料)への応用など、多くの研究事例を具体的に紹介されました。
※Ovoveil(オボヴェール)は現在(2025年)開催されている日本国際博覧会(大阪・関西万博) 大阪ヘルスケアパビリオンへブース出展(展示テーマ:「ひとと地球にやさしい繊維」)され、あたかも"天女の羽衣"のように軽く舞う展示が印象的と話題になっています。
講演の後半では、アプロサイエンスグループが中心となって実施している最先端の研究支援「プロテオーム解析」についてその最先端の研究内容、測定方法について解説頂きました。まだ具体的に研究活動を始めていない学生にとっては少し難しかったかもしれませんが、研究をされておられる先生や学部4年生にとってはこのうえもない面白い情報を提供頂きました。
最後に、福田先生からは、学生に向けて「学生時代をどうすごすのか?」について、今できること、やるべきことは何か、日本語の大切さとは、研究に没頭することの大切さについてご自身の経験から得たメッセージをいただきました。学生にとっては進路選択や研究テーマへの意識を高める一助となっただけでなく、「今を過ごす」ことの大切さについて貴重なアドバイスとなりました。
講演終了後は、GABA原料のトップブランドでもある「ファーマフーズ」が開発したGABA入りの飲料を学生の皆さんに提供頂きました(1人2本分以上・・おいしく頂きました)。本当にありがとうございました。