【富士通株式会社】工学部情報学科 専門科目「組織活動と情報システム」第2回特別講演を開催

2021.10.22

  • 研究 教育
  • 情報

10/5(火)、情報学科の必修講義「組織活動と情報システム」で、特別講演の第2回目が開講されました。
「組織活動と情報システム」では、毎回、情報システムに関わる様々な産業の最前線でご活躍中の方々を外部講師としてお招きし、最先端の情報技術や経営マネジメント等に関する実践的な内容をご講演いただいています。

今回は、近畿大学理工学部の卒業生でもあり、富士通株式会社 EBAS事業本部 EBAS Global Head Officeの中江 功 様と、同ERPコンサルティング事業部の梅津 亮太 様を講師としてお招きし、「プロジェクトの成功とは?~マルチタスクは有効な手段か~」という演題でご講演いただきました。

jouhou_tokubetukouen2021_2-1.jpg jouhou_tokubetukouen2021_2-5-2.jpg

前半は、最初に、梅津様より、富士通株式会社の概要と最新の取組、ならびにSAPビジネスについてご説明いただき、富士通株式会社への造詣を深めることができました。次に、中江様からは、システムとプロジェクトについて解説頂いた後、複数のプロジェクトを実施することを想定したゲームを通して、マルチタスク、シングルタスクの違いを体感しました。

jouhou_tokubetukouen2021_2-3.png jouhou_tokubetukouen2021_2-4.png

講義の後半は、実際に行われた建造プロジェクトの例を基に、
①プロジェクトの真の成功とは?  ②マルチタスクは有効な手段か?
の2つのテーマについて、学生がグループに分かれて話し合い、7チームが考察結果を発表しました。

1つ目のテーマに対しては「コストやスケジュールが計画通りに行われていたとしても、計画通りに行われていないプロジェクトより採算がとれるのが遅いのであれば、成功とはいえない。」「顧客と企業とでプロジェクトの成果物に対する利益の視点が違うため、どちらともいえない」などの意見がでました。

2つ目のテーマに対しては、前半のゲームで経験から、「マルチタスクは有効ではない」という意見が多くでました。理由としては、「複数のことを同時進行すると、前にやった作業を思い出すのにロスタイムが生じ、ストレスも多い」「時間がかかるうえに品質が落ちる」「シングルタスクの方が、次にやる作業がすぐにわかるため、効率が良い」などがありました。

学生の発表後は、中江様より、発表内容について触れながら、マルチタスクが有効ではないことやその理由、マルチタスクによって起こる弊害などを解説していただき、まとめとして、価値の定義、プロジェクト進行における重要な視点や考え方などをご教示いただきました。

ご講演の最後には、学生に質問機会を頂き、梅津様から過去に携わったプロジェクトを例にお答えいただくなど、非常に貴重なお話を伺うことができました。

富士通株式会社 中江様、梅津様、ありがとうございました。