【マツダ株式会社】工学部情報学科「組織活動と情報システム」第6回特別講演を開催

2021.01.07

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12/22(火)、情報学科の必修講義「組織活動と情報システム」で、特別講演の第6回目が開講されました。
「組織活動と情報システム」では、毎回、情報システムに関わる様々な産業の最前線でご活躍中の方々を外部講師としてお招きし、最先端の情報技術や利用者側の商品開発・経営マネジメントに関する実践的な内容をご講演いただいています。
今回は、マツダ株式会社 人事本部 人材開発部 人材開発グループの殿納 基靖 様を講師としてお招きし、「モノづくり・ひとづくりの過去と現状 ~マツダでの事例紹介」という演題で、ご講演いただきました。

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講義の前半では、「自動車用オートマチックトランスミッション新工場の進出と立ち上げについて、進出候補地を選び、どんなことを、どの時期に行うべきか考察しなさい」というテーマでグループワークを行いました。
進出候補地として日本とタイ王国を選んだ2つのグループの代表者が、それぞれの候補地を選んだ理由とプロジェクトスケジュールについて発表を行いました。学生からは、「新卒採用の時期が決まっていて雇用者の確保がしやすい日本がいい」「日本より人件費が低いタイ王国がいい」などの理由があがり、プロジェクトスケジュールについては、両国ともに工場建設を行いながら、設備や部品の調達、新規雇用、研修が必要など、様々な意見が出ました。

グループワーク後の解説では、工場で生産する対象が、部品・材料か、最終製品かに拠って、国内・海外生産でのメリット・デメリットは異なること。どこで工場を立ち上げるのでも、工場を動かす人づくりが要であること。海外生産の場合は、日本のモノづくりを現場現物で知ってもらうための日本研修が重要であることを語っていただきました。

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講義の後半では、マツダのモノづくり・人づくりについて、お話いただきました。
国内での人材育成体系のひとつで、モノづくり中核人材育成の原点でもある「マツダ工業技術短期大学校」では、2年間で3,800時間もの授業や実習等が行われており、製造現場の経験者や短大のOBが授業を行うことによってマツダのモノづくりが伝承され共育されているというお話や、1980年代の急激な技術革新やメカトロ化によって熟練技能が見直しされ開設された「卓越技能者養成コース」によって、製造現場における熟練技能の伝承が行われているというお話は大変興味深かったです。

講義の最後に、殿納様より学生たちに、「自分自身や自分の周りを振り返って自己分析を行い、自分の強み、弱みを知って下さい。そして自分に何ができるかではなく、自分は何をしたいのかをとことん考え、諦めることなくそれを実現するための行動をしてほしい。」という力強いメッセージをいただきました。

講義を受講した情報学科3年生2名に講義の感想を聞きました。

檜垣君「今日の講義を通して、自分自身を知るためには、まず自分自身を出さないと間違いや弱みが分からないので、自分の意見を出すという事が大切だと感じました。」

田中君「共に育つという意味の"共育"という言葉が、すごく印象的でした。自分自身もアルバイト先で新人の子に教えることがありますが、教えることで自分が育つという観点が今までなかったので、これからはこの言葉を念頭に置いて接していこうと思いました。また、自己分析についてのお話の中で、"自分の周りを振り返る"という方法をお聞きし、今までは自分自身を振り返る自己分析しかしていなかったことに気付きました。自分の近くにいる人たちは自分を映す鏡だと思っているので、今後はその観点を持って自己分析を実践していこうと思いました。」

マツダ株式会社 殿納 基靖 様、ありがとうございました。