電気学会 電子・情報・システム部門大会の受賞学生にインタビュー! その2

2014.10.23

前回のキャンパスブログに引き続き、学会で優秀ポスター賞を受賞した大学院生の福田さんに、研究内容についてインタビューしてきた様子をお届けします。

――今お伺いした『歩行パターン』の登録による個人認証・・・どんなところで活かすことができるんでしょう?

「主にはセキュリティーシステムとして活かすことができます。例えば、自家用車の盗難防止に役立てられる可能性があります。車の持ち主や家族等の歩行パターンを事前に登録しておいて、登録外の人が車に近づくとアラームが鳴るといった仕組みです。」

「他にも、例えば、建物に入る時に、立入り制限が必要な場所に、この仕組みを活かすこともできると思います。また、歩き方で健康状態の変化に気が付くことができるということで、リハビリでの活用も検討しています。」

――なるほど、そう聞くと分かり易いですね!このシステムのメリットはどんなところにありますか?

「計測される側が、身体に何も付けていなくても(例えば電極やコード等)計測できるのが、このシステムの利点なんです。よって、先程述べたような車の盗難といった犯罪の予防にも活用できるわけです。」

「そして、僕は『Lab VIEW』というシステム開発ソフトを使ってプログラミングを行ったのですが、これを使えば、歩いた瞬間に数字と波形で変化が目に見えるので、異常を瞬時に見つけることができるというのもメリットです。」

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――例えば話をしながら歩いていたり、腕を振りながら歩いていたりという場合には歩行パターンを判別する電位の動きに影響はないんですか?

「今までの実験では、影響がないことが判っています。ただ、今後の課題として、もっとパターンを集めなければいけないので、被験者を増やす必要がありますね。今回は、同じゼミの学生や知り合い20名程度に被験者になってもらって実験した結果を発表しました。」

――その他の課題は、どんな点でしょうか?

「このシステムは、まだ"ひな形"の状態ですから、たくさん粗があります。今年度で大学院修了なので、それまでにできる限り、システムの効率化をして後輩に引き継ぎたいです。」

この6年間の学生生活は勉強も研究も趣味も満喫したという福田さん。希望の就職先にも決まり、残る学生生活は、修士学位論文公聴会に向けシステムのさらなる改善に努めるとともに、別の学会発表にもチャレンジするとか!今後の活躍も期待しています!!

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