卒業者インタビュー

機械工学科 過去の学部案内掲載事例

(株)神鋼エンジニアリング&メンテナンス
加古川事業所 第三機械技術部 プロジェクト室勤務

搬送機器を含めた大型産業機械を設計

藤原 昴さん

2006年機械工学科卒業
2008年大学院システム工学研究科修了
兵庫県立加古川北高校出身

巨大なベルトコンベアを敷地内へ巡らす設計。
プロジェクト全体の取りまとめ役にも成長中

神戸製鋼グループの総合エンジニアリングと保守管理を担う会社で、大型の搬送機械を企画・設計する藤原さん。
大型の工場で、材料を加工、搬送するベルトコンベアなどが、藤原さんの設計によって生み出されます。「仕事のスケールが大きく、最大のものはベルト巾2.2m、長さ1.5kmに及びます。その設備を限られた条件の中へ効果的かつ安全に巡らすことが私の役割。手がけた搬送機械が稼働する瞬間は、月並みですが達成感を味わえますね」と藤原さん。「この案件は君にしかできないから」と言われるのが喜び。現在は2022年に完成予定の大型プロジェクトにも参加。頼りにされる存在になりたいと思い続けてきた意識と行動は、着実な成果ヘ繋がっているようです。

学生時代に得た「振動」への興味も仕事の強み。
硬いだけでなく柔らかい視野と行動も大切に

大学時代は一人で考え行動したという藤原さん。
それで得た出会いや体験が無駄になっていないそうです。クラブは軽音楽部に所属、その影響もありギター弦の振動を電気信号に変える支持部が音響に与える影響を卒業研究のテーマとしました。「振動は機械設計で、盲点となりがちな要素。意識できるのは自分の強みと思います」と藤原さん。多くの可能性を後輩へ伝えるお手本です。

藤原 昴さん

※上記は「学部案内2019」に掲載時の情報です。

三菱重工コンプレッサ(株)
技術統括センター プラント装置設計課勤務

巨大なプラントの生命線となる「配管」設計

野村 英徳さん

2009年 機械工学科卒業
広島県立安芸南高校出身

コンプレッサやタービン廻りに不可欠な配管。
海外のプラント設備に携わる国際的な役割。

三菱重工業のグループ会社として、石油・化学プラント等の設備に必要なコンプレッサやタービンを開発製造。その生命線となる配管設備を設計するのが野村さん。取引先の9割が海外で、年に数回は国外が仕事場になるとか。配管は設備の潤滑油やシールガスなど、流体を扱う部分だけに高度な安全性が求められます。そのために強度計算を行いながら、配管の材質・大きさ・厚み・設置場所を設計。「大学で学んだ3DのCADソフトが、会社で使うものと偶然同じ。実学の授業が現場でも役立ちました」と野村さん。今は英語で取引先と専門的な打合せを一人でこなせるほど。「取引先からの問合せに一層迅速な対応をめざす」と今も技術者魂を燃やし続けます。

理系でも英語への関心を持ち続けた4年間。
大学で学ぶ知識と技術に広い視野を身につけて。

大学時代に短期間の海外留学プログラムを経験。アメリカで単位も取りながらホームステイし、日常会話を肌で学んだ野村さん。今のベースとなる3DCADや強度計算の実習にも真剣に取り組んだそう。「技術者に必要な基礎は大学で得られるはず。これからは英語など自分らしい強みも身につけてほしい」とエールを贈ってくれました。

野村 英徳さん

※上記は「学部案内2017」に掲載時の情報です。

デルタ工業(株)
1開発設計部勤務

安全で快適な自動車用シートを生み出す

保田 敏江さん

2006年 機械工学科卒業
広島県・近畿大学附属東広島高校※出身
※現・近畿大学附属広島高校東広島校

座るだけで終わらないシートの世界。
人間工学にこだわり設計力を磨く。

マツダ関係の協力会社として、自動車用シートや各種部品を開発・生産するデルタ工業。自動車の居住性能に不可欠なシート設計に携わる保田さんは、取引先の要望を限られた予算や納期で生産するため、構造や部品の設計図面はもちろん、素材の選択や生産現場との調整など、その役割はとても多岐に及びます。アポロの宇宙計画に憧れ、家族も技術者だった保田さんは自然に機械工学の進路へ。現在は入社8年目で後輩の手本になることも求められる立場です。「シートは人間工学に深く関わる製品。感覚だけの安心や快適だけでなく、データが証明する性能も必要です。これからも経験を重ね、信頼される存在をめざしたいですね」と保田さんは未来を見据えます。

得られた基礎技術や知識は社会で必ず役立つ。
何のために学ぶかも考えて悔いのない毎日を。

印象深いのは4年次のゼミと振り返る保田さん。材料系の研究を通して、一つのことに集中する大切さを実感したとか。慣れたキャンパスで多くの大手企業と出会えた「学内企業説明会」にも満足したそう。「基本的な知識が大切だと思える場面が仕事では多い。入学してから無駄な時間はありません」とエールを贈ってくれました。

保田 敏江さん

※上記は「学部案内2015」に掲載時の情報です。

(株)本田技術研究所
四輪R&Dセンター勤務

自分の創ったクルマを世に出してみたい!

大前 正敬さん

2008年 機械工学科卒業
2010年 大学院システム工学研究科修了
兵庫県・滝川高校出身

小学生の頃から夢見ていた、
自動車のボディ設計に励む毎日。

Hondaの研究・開発機関として、新しいモビリティーを提案し続ける「本田技術研究所」。大前さんはここで自動車のボディ設計業務に就いています。小学生のころ読んだマンガに出てきた自動車のかっこよさに憧れ、いつかは自分で自動車を作ってみたい、と考えていた大前さん。「今はまだまだですが、いつか開発責任者になって、世の中に必要とされ、乗った人を幸せにできる自動車を作って世界を驚かせたい、という想いがあります。一般にまだ知られてない自動車を見られることにもワクワクしますね」と目を輝かせます。

学生時代に身につけた
コミュニケーションスキルが今に生きる!

学生時代は、人力飛行機部に所属していた大前さん。その活動を通じてコミュニケーションの必要性を学んだそうです。「夢を共有する仲間と一つのことに向かい、“通じ合える瞬間”を体験できたのは大きな財産になっています。夢中になりすぎて1日3時間しか寝なかった時期もありましたが(笑)」と笑顔を見せてくれました。

大前 正敬さん

※上記は「学部案内2013」に掲載時の情報です。

株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド
呉工場 船舶海洋設計部 機装グループ勤務

スケールの大きな「ものづくり」に関わる毎日。
技術を磨き、さらにさまざまな分野に挑戦していきたい。

片岡 良太さん

2007年 機械工学科卒業
愛媛県立川之高校出身

船のメインエンジンにつながっている、ポンプなどのさまざまな補助機械を固定するための「設置台」の設計が今の私の仕事です。大きい船の場合、台は1隻あたり100基以上になることもあります。年に数回、試運転のための航海に同乗しますが、苦労して描いた図面が形になって、巨大な船の一部として機能しているのを見ると、やはり感動しますね。子どもの頃は車に興味があり、大学でも製図などを学びつつ自動車業界への就職を意識していました。でも、大学のインターンシップで造船会社に行ったとき、建造されていた全長300mの船の大きさに圧倒されてしまったんです。「大きなものを造る仕事をしたい」と思いました。大学で学んだ技術や知識は、実務へ入るのに非常に役立ちましたし、何より大きかったのは、やはりインターンシップ研修。先生のバックアップが心強く、今の自分の仕事に繋がりました。大きなものを造るというのは、それだけで心が躍ること。これから技術を磨いてさらにさまざまな設計を任されるようになれば、手応えもより大きくなると思っています。

片岡 良太さん

※上記は「学部案内2011/2012」に掲載時の情報です。

MHIソリューションテクノロジーズ(株)
機械・プラント技術部 装置技術課勤務

工業機械の設計や解析を担当

戸野 貴子さん

2007年 機械工学科卒業
2009年 大学院システム工学研究科修了
広島県・武田高校出身

先輩たちの教えを受けながらものづくりを一つひとつ実感

お父さんが造船関係の仕事だったこともあり、昔から「ものづくり」に興味を持っていたという戸野さん。現在は三菱重工グループの「MHIソリューションテクノロジーズ」で、日々さまざまな機械の設計や解析に携わっています。「まだまだ経験が少なく、先輩方にいろいろと教えていただきながら作業をしています。当面の目標は、早く自分1人で満足いく仕事ができることですね」と語る戸野さん。初めて自分が設計や解析に携わった機械が無事納入された時は、とても嬉しく、大きなやりがいを感じたと笑顔を見せます。将来は、社会に貢献できる技術者をめざしたい、と目標を語ってくれました。

大学で学んだ知識や技術がすべて今の仕事へとつながる

戸野さんが近畿大学工学部で専攻していたのは流体力学。配管の中で空気や液体がどのように流れるか、などの研究です。「自分の目では見られないものを技術や知識で解明できる、というところに魅力を感じました。大学時代に学んだ設計や流体力学が、今の仕事につながっていると感じています」と自信ある表情を見せてくれました。

戸野 貴子さん

※上記は「学部案内2011/2012」に掲載時の情報です。