卒業者インタビュー

電子情報工学科 過去の学部案内掲載事例

富士通(株)
ネットワークシステム開発統括部 光基盤技術部勤務

光通信のファイバー設備に必要な基盤技術を開発

望月 輝さん

2010年電子情報工学科卒業
2012年大学院システム工学研究科修了
石川県・金沢学院高校出身

通信ネットワークの「道」を束ねて結ぶ役割。
プラグインユニット開発で光通信の次代に貢献

デジタル社会に最先端の夢と技術革新を提供している富士通。
望月さんの仕事は、私たちにも身近な光通信の道となるファイバー、その稼働に欠かせない設備の開発です。「大量・高速通信を可能にするネットワークケーブルを束ねて結んでいく機器、それらが集積する局舎で使われるプラグインユニットを担当しています」と望月さん。以前は海外で海底を渡るファイバーケーブル立ち上げの現地調査にも立ち会ったとか。「世界規模で仕事をするスケール感、そして自分たちの関わったものが生活を成り立たせていく役割は、仕事を重ねていく喜びですね」と充実の毎日。学生時代に研究した「可視光通信」は現在の仕事と直結、大きな自信になっているそうです。

野球を続け通信工学を学べる近大工学部へ。
ハードとソフト両方の高度な知識習得に満足

野球部があり、好きな通信・回路も研究したいと近畿大学工学部へ進学。ハードの知識とソフトの発想力が培われた授業、チームワークや行動力が求められる体育会クラブの活動、どちらも役立っていると望月さん。
「社内に工学部の先輩・後輩がいるのは嬉しい」と近大スピリッツを忘れず、技術革新に挑戦したいと笑顔を見せます。

望月 輝さん

※上記は「学部案内2019」に掲載時の情報です。

ヤフー(株)
データ&サイエンスソリューション統括本部勤務

サイトで利用される個人情報を管理

薗頭 徹さん

2008年 電子情報工学科卒業
広島県立尾道東高校出身

ヤフーのサービスに不可欠なIDを管理。
膨大な個人情報を扱う責任の大きい仕事。

検索サイトを中心に多彩なインターネットサービスを提供するヤフー。そうしたサービスの利用に必要なヤフーIDを管理する部門に携わる薗頭さん。「当社は一つの部署に長く留まらず、いろいろな仕事に関わりを持ち、スキル向上とキャリアを重ねていくスタイル。私も最初はヤフーショッピングの業務でした。今は膨大な個人情報、ヤフーサービスの根幹となるIDを扱う役割。メンテナンス時なども含め、常に緊張感を持ち対応しています。IDの障害がサービス全体に支障を来しますからね」と口元を引き締める薗頭さん。就職時は自分の技術力を説明するのが難しく、在学中の資格取得は役立ったとアドバイス。頼もしい後輩の登場に期待を寄せています。

自分次第で築けるものが多い近畿大学工学部。
現在も帰省時は研究室へ顔を出して交流。

いい意味で勉強の環境には恵まれたと薗頭さん。「意識と意欲が高ければ、形のある成果が得られます。大学時代は大学祭実行委員会に4年間在籍。図書館で資格の勉強に集中したり、懐かしい思い出や場所も多いですね」と振り返る薗頭さん。今も広島へ戻る時は研究室を訪ねたり、東京で就職した仲間と交流を続けているそうです。

薗頭 徹さん

※上記は「学部案内2017」に掲載時の情報です。

(株)東芝
計測制御機器部勤務

高品質を誇る産業用マシン設計を担当

弘田 達夫さん

2007年 電子情報工学科卒業
山口県立岩国高校出身

経済・生活に関わる製品を設計。
みんなで手がけたマシンを世の中へ。

石油化学・鉄鋼などの製造分野や、上下水道などのインフラを支える産業用コンピュータ、コントローラーの基板、そして筐体の設計に携わる弘田さん。これらの産業用マシンと、家電製品との決定的な違いは「品質」だと言います。システムダウンが、すぐに経済活動や人々の生活に影響する産業用マシンは、耐久性も含め、全てにおいて高い品質が必要とされるからだとか。「東芝には家電だけでなく、優れた産業向けの製品が多くあります。私だけでなく、多くの技術者が関わったものが形となり、世の中に送り出せた時は、大きな達成感がありますね」と、エンジニアとしての熱い想いを語ってくれました。

資格に挑戦した経験から得た力が、
エンジニアになった今も役立っている。

学生時代の思い出は、教員免許取得をめざし、同級生とともに勉強に励んだこと。さらに教育実習の機会を得て、授業の構成を考え生徒の前で話したことが良い経験になったそうです。また、基本情報処理技術者試験にも挑戦して合格したとのこと。「資格に挑戦するのはとてもいいこと。その中で、身につく力も多いと思います」とアドバイスをくれました。

弘田 達夫さん

※上記は「学部案内2015」に掲載時の情報です。

三菱電機エンジニアリング(株)
福山事業所 機器技術部 システム設計課勤務

周りに支えられながら技術者の責任を実感中です。

小林 望美さん

2008年電子情報工学科卒業
広島県・福山暁の星女子高校出身

産業用の配電制御システムを設計。
結果を予測できるエンジニアが目標。

工場やビルに使われる産業用の配電制御システム。普段はあまり目にする機会はありませんが、電気を使う場所では必ず必要となる大切な部分です。こうした配電制御システムを設計する小林さんは入社4年目で、昨年までは電子計測器の電気回路設計を担当。その知識を活用して、システムの設計に取り組んでいます。「今の仕事は結果を予測しながら進めていくことが求められます。私がどちらかと言うと結果はあとからのタイプ(笑)。予測した通りの動きを作り出せた時は快感です」と小林さん。先輩や同僚の得意分野を知り、いい意味で頼ることを心がけているとか。電験3種という難易度の高い試験もクリアして仕事と責任の幅が着実に広がっています。

サークルのマネージャー体験は宝物。
研究室での実験とおしゃべりも思い出。

工学部で電子情報を学ぶと決めたのは実家の停電がきっかけと笑う小林さん。大学で学んだ基礎知識は今も役立っているそうです。バレーボール部のマネージャーとして部員を支え、大好きな研究室で業界のトピックスを発表したことも忘れられないそう。
「女性の技術者は精神力も強いはず」と応援の言葉をくれました。

小林 望美さん

※上記は「学部案内2012/2013」に掲載時の情報です。

富士通九州ネットワークテクノロジーズ株式会社
第2開発統括部 第1開発部出向中

通信に関するソフト・ハード両方の知識を武器に、
現代社会を支えていく通信技術をもっと深く身につけていきたい。

竹谷 祥範さん

2009年電子情報工学科卒業
広島県・武田高校出身

現在私が担当しているのは、光伝送装置のハードウェア設計です。具体的にはプリント板上の部品配置・配線、装置の熱設計、温度測定、電圧ドロップ解析などですね。一般的には見えないところに使用される装置ですが、現在の社会を支えている通信技術の一部に関わっていることを実感したときに、大きなやりがいを感じます。こういった分野に興味を持ったきっかけは、大学で受けた通信の講義でした。その後研究室で実際に回路を作ってみたり、設計通りに回路が動作しているのを見て、この技術をもっと突き詰めていきたいと思いこの仕事を選びました。学生時代によかったことは、コンピュータのソフトとハード、両方について学べたことですね。講義と実験を行うことで理論だけにならず深い理解を得られましたし、またレポート作成やグループでの行動も印象に残っています。今後は得意分野を持って知識や技術力を磨くと同時に語学力も身につけて、海外での活動もめざしていきたいですね。

竹谷 祥範さん

※上記は「学部案内2012」に掲載時の情報です。

パナソニック アドバンストテクノロジー(株)
広島研究所 開発グループ勤務

組み込みソフトウェアの開発

小田 智美さん

2005年電子情報工学科卒業
広島県・比治山女子高校出身

映像と音を起動させる役割 日本初・世界初の技術に挑戦中

テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、カーナビなど、私たちの暮らしにも身近なパナソニック製品。そうした製品に組み込むソフトウェアを開発するのが小田さんの仕事。「入社当時はブルーレイディスクプレーヤーの国内第一号機に関わり、今は北米向けのケーブルテレビ放送受信機を担当しています。製品は中に組み込まれるソフトウェアがなければ、ただの箱に過ぎません。日本初・世界初の仕事に携われるだけでなく、自分の手がけた製品がお客さまに役立っていると思うと、やりがいと責任も大きいですね」と小田さん。幅広い年代の人が簡単に使える製品づくりを目指し、映像と音の未来を広げたいと夢も大きくふくらみます。

海外出張で視野と経験もワイドに大学で学んだ一般教養に感謝

現在のチームになって3回のアメリカ出張も経験。行くと1カ月は滞在するため英語力は不可欠だそう。「社内の英会話レッスンや自主学習で何とかこなしています。まさか大学時代の法律や語学の一般教養が、現場で役立つとは思いませんでした」と笑う小田さん。マイペースを守り、自分のやりたいことをアピールするのが1番、とエール。

小田 智美さん

※上記は「学部案内2011」に掲載時の情報です。

パナソニック アドバンストテクノロジー(株)
広島研究所 開発グループ 開発第三チーム勤務

商品のソフトウェア開発
家電製品やケータイの可能性を広げる

松下 裕香さん

2002年度 電子情報工学科卒業
大阪府 大谷高校出身



いつの頃からか多くの人の役に立ち、喜んでもらえる商品を作りたい、と思っていた松下さん。就職活動ではさまざまなものづくりの会社を訪問。その中で、現在の仕事「組み込みソフトウェア開発」に自分の夢を重ね合わすことができたという。

組み込みソフトウェアとは、テレビやレコーダ、ケータイなど、デジタルネットワーク関連商品に組み込まれた、特定の機能を提供するためのソフトウェア。現在は海外向けデジタルTVのソフトウェアを開発中。例えば放送局から流される電子番組ガイドなどの情報を電波から取得し、ユーザが分かるように組み立て画面に表示するなど、一連の処理を行っている。仕事はパソコンでの作業が多いと思いきや、チームや関連会社との打合せも多い。「仕事ではコミュニケーションが大事!ユーザに喜んでもらうにはどうしたらいいか、みんなで知恵を出し合い、工夫を凝らしながらシステムを作っています」と話す。

技術職では男女の区別はなく、求められるのは“的確さ”だと松下さん。「努力した分、力を十分発揮できる」と仕事の魅力を語る。その中でも女性の強みを尋ねると、「笑顔!女性の笑顔はチームを元気にします(笑)」。笑顔で仕事に取り組む姿からは、仕事へのやりがい、楽しさも十分に伝わってきた。

センパイからひと言

工学系の職場は女性の割合が少ない分、目立ちやすい。だからこそ、笑顔で働き、自分をアピールできれば、夢に向かって十分キャリアアップしていけると思います。

松下 裕香さん

※上記は「comimi2010」に掲載時の情報です。