実学社会起業イノベーション学位プログラムの教育方針
ディプロマポリシー(学位授与の方針)
実学社会起業イノベーション学位プログラムの修士課程では、本学の建学の精神である「実学教育」と「人格の陶冶」に則り、法学・経済学・工学のみならず既存の学問体系を超えて、多様化する社会のニーズや課題を研究テーマとして発見し、その課題を解決するための情報収集能力や知識・技術を身につけ、高い倫理性をもって起業やイノベーション創生に従事することで、持続可能な地域社会の共存と調和に貢献できる人材を育成することを目的としている。
本課程にあっては、所定の期間在学し、学位プログラムが定める学修目標に沿って設定した授業科目を履修して、教育研究指導を受けることで、基準となる単位数以上を修得し、課程を修了することが学位授与の要件である。課程修了にあたっては、特定の課題についての研究成果をもって修士論文審査及び公聴会における口頭発表及び最終試験に合格して、以下の学修目標を達成した学生に対して、修士(学術)の学位を授与する。
学修目標
- 1.
- 既存の学問体系を超えて、未来をイメージして挑戦できる
広い教養に基づいた既存の学問体系にとらわれない学際的な発想を創造的に展開させることで、新しい知的価値の創出に挑戦できること - 2.
- 本質的な社会課題を抽出できる
深い洞察から物事の本質的な価値を見極めることができる実践的な批判的思考(クリティカルシンキング)から社会課題を抽出できること - 3.
- 社会課題に対応する多様な分野の情報を収集して、解決策を主体的に創造できる
マニュアル化・体系化されていない正解のない状況下でも主体的に判断して対応することができる非定型対応力を持って、実社会の課題に対応する多様な分野の情報を収集することで、その解決策を創造できること - 4.
- センスメイキング能力を備えて、実行できる
新しい知的価値の創出において、現実社会での実装を実践するために必要な知識を備え、本質的な価値を見極める能力を発揮して社会課題の解決を実現できること
カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)
実学社会起業イノベーション学位プログラム修士課程では、ディプロマ・ポリシーに掲げる学修目標を達成して、法学・経済学・工学のみならず既存の学問体系を超えて、多様化する社会のニーズや課題を研究テーマとして発見し、その課題を解決するための情報収集能力や知識・技術を身につけ、高い倫理性をもって起業やイノベーション創生に従事することで、持続可能な地域社会の共存と調和に貢献できる人材を養成するために、以下のコースワークとリサーチワークで編成したカリキュラムを提供する。教育課程では、法学・経済学・工学のみならず既存の学問体系を超えた学際的な授業科目として学際基礎科目と学際応用科目を、専門科目とともに開講する。また、各授業科目とディプロマ・ポリシーに学修目標として定めた資質・能力との連関を含めたカリキュラムの体系性や整合性は、カリキュラムマップとして示されている。なお、本課程では各年次における各科目の学修成果は、シラバスに明示する項目〔授業概略と方法〕で定期試験、レポート、授業中の小テスト、プレゼンテーション、質疑応答、インタラクティブ・ラーニング後のルーブリック評価などで評価し、その評価方法についても、シラバスの項目〔成績評価方法及び基準〕に明示している。
- 1.
- 現在、人類社会や地球環境の課題・問題を起業・イノベーション創生で解決するには、既存の学問体系を超えた学際的な(トランスディシプリナリー)思考が求められている。本課程のコースワークでは、問題解決のために総合的・多角的にアプローチするという知的活動を養う教育として、学際基礎科目7科目(必修)と学際応用科目2科目(選択必須:3科目のうち2科目を選択して、必修とする)を履修する。さらに、コースワークでは、学生や社会人学生が東京センターを含む全キャンパスの教育研究施設をシームレスに繋げた講義体系システムによって、反転学習を伴うオンデマンド講義や同時双方型講義等を積極的に活用した授業科目を履修する。
- 2.
- 本課程のリサーチワークとして、学生は長期のインターンシップ(2か月以上)を行う国内外アントレプレナーインターンシップの専門科目に加えてアントレプレナーシップ特別研究Ⅰ及びⅡを履修する。これによって、学生は、実社会現場の問題に挑戦し、課題抽出とその課題解決策の創造から仮説を検証するプロセスを経験することで、新しいイノベーションの創生に向けて行動する能力を身につける。
- 3.
- 異なる専門分野の複数の指導教員と多様な学部出身者で構成される学生チーム制を採用することで、学生の学際的教育研究活動を保証するとともに、学生の教育研究活動の相互研鑽を促す。
カリキュラムマップ(授業科目と学修目標との連関性について)
科目区分 | 授業科目の名称 | 配当年次 | 学修目標1 | 学修目標2 | 学修目標3 | 学修目標4 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
学際科目 | 学際基礎科目 | 実学社会課題ベーシック | 1前 | ◎ | |||
実学社会課題アドバンス | 1前 | ◎ | ○ | ||||
アントレプレナーシップ概論 | 1前 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ||
DX入門 | 1前 | ◎ | |||||
アントレプレナー・インターフェース講義1 | 1通 | ◎ | ◎ | ○ | |||
アントレプレナー・インターフェース講義2 | 1通 | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ||
Globalization and Public Policy | 1前 | ◎ | ○ | ||||
学際応用科目 | 学際政策形成 | 2前 | ○ | ◎ | ○ | ||
学際エコノミクス | 2前 | ○ | ◎ | ○ | |||
学際地方自治 | 2前 | ○ | ◎ | ○ | |||
専門科目 | プロブレムインタビュー・データ解析基礎 | 1前 | ○ | ◎ | ◎ | ||
プロブレムインタビュー・データ解析実践 | 1後 | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ||
国内外アントレプレナーインターンシップ | 1通 | ○ | ◎ | ○ | ○ | ||
アントレプレナー課題解決実践 | 2前 | ○ | ○ | ◎ | |||
実学ディ-プテック・インターフェース講義 | 2前 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ||
事業継承・アトツギベンチャー概論 | 2前 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ||
学際ピッチプレゼンテーション特論 | 2前 | ○ | ○ | ○ | ◎ | ||
学際知財戦略 | 2前 | ○ | ◎ | ||||
Business and Pitch Presentation | 2前 | ○ | ○ | ○ | ◎ | ||
学際実学シミュレーション特論 | 2後 | ○ | ◎ | ||||
アントレプレナーシップ・アカウンティング | 2後 | ○ | ◎ | ||||
特別研究 | アントレプレナーシップ特別研究Ⅰ | 1通 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
アントレプレナーシップ特別研究Ⅱ | 2通 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
- 授業科目と学修目標の連関性の程度:◎:深く連関、〇:連関
アドミッションポリシー(入学者受入れ方針)
実学社会起業イノベーション学位プログラムでは、本学大学院が建学の精神と教育目標のもと積み上げてきた強みと特色を踏まえて、特定の学問体系にとらわれないアントレプレナーシップが涵養され、社会課題を主体的に発見し、その解決に向けて挑戦する精神を備え、学際的な学修に裏打ちされた実学的知の社会実装を実現することを目標とする。
修士課程では、法学・経済学・工学のみならず既存の学問体系を超えて、多様化する社会のニーズや課題を研究テーマとして発見し、その課題を解決するための情報収集能力や知識・技術を身につけ、高い倫理性をもって起業やイノベーション創生に従事することで、持続可能な地球社会の共存と調和に貢献できる人の育成を目指す。そのためには、法学・経済学・工学のみならず既存の学問体系を超えて未来をイメージして挑戦できる力、本質的な社会課題を抽出できる力、社会課題に対応する多様な分野の情報を収集して解決策を主体的に創造できる力、センスメイキング能力を備えて実行できる力が必要である。
このような目標のもと、実学社会起業イノベーション学位プログラム修士課程では、以下のような学生を求める。
- AP1.
- 常に新しいチャレンジを成長につなげようとする意欲を持っている人
- AP2.
- 国内外のアントレプレナーと議論してコミュニケーションできる言語化力・理解力・思考力・表現力を持っている人
- AP3.
- 既存概念にとらわれず新しい学問・研究に対して、主体的に考え、情報収集し問題解決することに意欲を持っている人
- AP4.
- 社会問題の解決を通じて、社会の発展に寄与するという責任感・使命感・倫理観のある人