2014年度文化資源学的アクティビティ(活動)紹介

2015.04.01

  • 文歴

  • 和歌山の民俗調査2014(「民俗学実習」、担当:藤井弘章)

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    2014年度も昨年と同じく、和歌山県紀美野町を訪れました。今年度は、生業、年中行事、信仰、衣食住、人生儀礼など以外に、I・Uターンのかたがたにも話を聞きました。紀美野町はI・Uターンの方が多く、カフェ、パン屋、イタリア料理屋などが多数あります。このような現在の地域が直面している問題についても調査をしています。紀美野町産業課の方に来ていただいて、町の取り組みについてもうかがいました。伝統文化だけでなく、現代文化に関心を持つ学生が多数参加しています。
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    また、イノシシ猟の現場にも同行させていただきました。残念ながら私たちが帰った直後に大きなイノシシが捕れたとのことですが、とても貴重な体験ができました。なお、今年度は、紀美野町のI・Uターンの方に調査をした学生の卒業論文が文化・歴史学科の優秀論文に選ばれました。今年度は担当の藤井のほか、上田先生、白水先生も引率しました。
    【年月日:2014年9月9日~11日、2015年1月6日~7日】

  • 生駒西麓の遺跡紹介パンフレット作成(担当:網伸也)
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    デザイン・イラスト制作 山本書院

    文化・歴史学科では、平成26年度東大阪市地域研究助成金、課題名「東大阪市内にある歴史文化遺産の調査及びその活用についての提言」をいただいて、東大阪市と協力しながら、市内の歴史文化遺産の調査を行ってきました。
    有志教員と学生が参加して、「枚岡・石切地区の文化資源探索・調査」(こちら)と「暗峠ルートの遺跡調査」を実施しました。
    これらの調査の成果も盛り込みながら、有志学生と一緒に、遺跡紹介パンフレット「生駒西麓の古代寺-河内寺廃寺と法通寺-」を作成しました。
    【2015年3月15日】

  • 東大阪市枚岡・石切地区の文化資源探索・調査(担当:網伸也)

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    近畿大学がある東大阪市には、たくさんの遺跡や文化資源があります。今回の現地探索は近鉄大阪線瓢箪山駅近くの河内寺廃寺から探索をはじめて、河内国一宮である枚岡神社から石切神社まで回りました。
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    発掘調査中の河内寺廃寺では、東大阪市の文化財担当のかたに発掘調査現場を実際に見せていただき、発掘調査の臨場感を体感することができました。また、古代から中世にかけても河内北部を支配した豪族である水走氏の墓塔や、近代の枚岡の伸線業を支えた豊浦谷の水車工場後、神聖な静寂につつまれた石切神社上の社なども訪ね、重要探索ポイントでは現地で考古学ゼミの学生による発表も行いました。現地を探索することで、東大阪の歴史に触れることができ、たくさんの新しい発見もありました。
    【年月日:2014年7月13日】

  • 鶴橋コリアンタウンと東大阪の文化探索(「文化探索実習」、担当:清眞人・藤井弘章)

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    2014年度は、清先生の活動領域である、大阪市鶴橋のコリアンタウンと大学近く(東大阪市)の喫茶店などをみんなで探索しました。近大の近くには作家の司馬遼太郎が住んでいました。近大のすぐ近所に、司馬の知り合いの喫茶店があるのです。絵画などの展示を見ることもできます。鶴橋も近大への行き帰りに多くの学生が通っている地域ですが、あらためて下車してみると、異国情緒あふれる街が広がっています。
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    その後、学生が自主的に探索するテーマを決めて、自由に探索をし、中間発表、最終発表をおこないました。今年度は、大阪の近代建築、コンセプトカフェ(ネコカフェなど)、町おこし(八尾市と愛知県の比較)、方言調査、大阪市西成地区の調査、などがありました。
    【年月日:鶴橋探索 2014年9月30日、大学近所の喫茶店探索 2014年10月14日】

  • 古代エジプト関連貴重書展の展示解説作成(担当:高宮いづみ)

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    古代エジプト好きの学生たちが、中央図書館において開催された「ミニ貴重書展」で、展示作成のお手伝いと解説をしました。近畿大学中央図書館は『ナポレオンのエジプト誌』という世界的にも大変貴重な書籍(その中でも優良版)を所蔵しています。この書籍は、古代から近大までのエジプトの様子を美しく精緻な銅版画を含めて紹介しています。
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    この書籍は通常貴重書庫に大切に保管されていますが、近畿大学オープンキャンパスの際に開かれた「ミニ貴重書展」で展示され、300人を超える方々が来場しました。
    学生たちが古代エジプトの年表や遺跡の写真パネルを作り、当日は来場者に書籍の内容をわかりやすく解説しました。また、クイズを作って、古代エジプトへの興味を持っていただくように工夫しました。
    【年月日:2014年9月28日~】

  • 文化資源学自由研究 2014(「文化資源学自由研究」、担当:白水士郎)

    2013年度から「文化資源学自由研究」という新しい科目を開始しました。学生自身が自由に研究テーマを設定して、最後に研究成果を発表するという内容です。
    まず、テーマを決めて、研究計画を立て、7月計画書を提出します。
    指導を希望する教員を、文化・歴史学科の中から自由に選びます。
    教員に相談しながら、夏季休暇などを利用して調べ物をします。教員には何度も指導を受けながら研究成果をまとめていき、12月にほかの教員や学生の前で研究成果を発表します。

    2014年度は、3人の学生が最後まで課題に取り組みました。
    1人は椎名林檎という歌手の特徴について発表しました。
    1人は「ぐでたま」というキャラクターがなぜ流行するのか、という視点で発表しました。
    1人は現在の漫才と芸人について、独自の視点でまとめました。

    それぞれ、指導を希望する教員を決めて、計画、途中経過をみてもらい、最終的には2015年1月20日に、教員、学生の前でパワーポイントを用いながら、発表しました。

  • 文化活用・発信実習2014(「文化活用・発信実習」、担当:藤井弘章・村田陽平)

    「文化活用・発信実習」は、文化資源について調査したり学んだりしたことを社会の中で活用・発信する方法を考える実習で、2014年度からはじめました。文化資源の内容は、日本史、世界史、現代文化に関連するものをはじめとして、何でも扱います。

    今年度は、滋賀県に分布する「飛び出し坊や」のマップを作製した学生、近畿地方の難読地名をクイズ形式でまとめた学生、関西の私鉄の比較をして、近鉄電車の特徴をパワーポイントでまとめた学生、大阪府の最高峰・金剛山の自然・文化を探索するためのマップを作成した学生などがいました。

    今後もさまざまな専門の教員の組み合わせでの実施を考えており、幅広いテーマをカバーできる体制でおこなっていく予定です。


  • 校外見学会 2014年

    その他にも、下記のような校外見学会がありました。
    神戸市立博物館:「ターナー」展(2014年3月)
    あべのハルカス美術館:「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館 華麗なる貴族コレクション」展(2014年7月)
    大阪府立弥生文化博物館:「遥かなるメソポタミア 時空を超えたヒトの営み」(2014年7月)
    神戸市立博物館:「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」(2014年12月)
    国立文楽劇場:「初春文楽公演」(2015年1月)

    (このほか、大阪府立中央図書館、大阪歴史博物館へも訪問しました。)