本学協定校のバーデン・ヴュルテンベルク連携州立大学ラーベンスブルクへ留学中の坂田唯さん(法学部4年生・森山ゼミ)から留学便りが届きました。

2020.02.18

法学部法律学科・国際コース4年、森山ゼミ所属の坂田 唯(さかた ゆい)です。B6E86C90.jpeg

現在、本学交換留学生としてドイツのラーベンスブルクに滞在し、Baden Wuerttemberg Cooperative State University Ravensburg(バーデン・ヴュルテンベルク連携州立大学ラーベンスブルク)にてInternational Businessをはじめとした多様な学術分野の知見を学んでいます(2019年9月~2020年3月)。

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ラーベンスルブルクは人口5万人弱の南ドイツのボーデン湖付近にある都市で、一年を通して暖かい気温に恵まれています。

また、中世から商業都市として栄え、少しで歩くだけでも多くの建築遺産を目にすることができます。

また、交通機関もそうした観光資源とリンクさせるかのように整備され、欧州の風土をより身近に感じさせる生活環境が整っています。
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たとえば、学生には、無料でバス・電車の利用ばかりでなく博物館や美術館も無料で訪問できるStudiTicketが与えられています。

その土地に根差す「アイデンティティとは何か」を、歴史的建築物・文化遺産に反映された思想・行動様式から直に実感することができる日常に感銘を覚えました。D582435B.jpeg

留学先であるバーデン·ヴュルテンベルク連携州立大学は、ドイツ国内でもいち早く学業と職業訓練を組み合わせた高等教育機関であり、州の中でも複数のキャンパスを有する大規模校に位置付けられます。

具体的には、総学生数が約34,000名であり、その中のラーベンスブルク校では約4,000名の学生が就学しています。

International Businessやその隣接科学を学習する上で、これまでに法学部で培われた学際的な視野から国際情勢を見つめ、論理的に物事を捉える思考力が求められます。

また、そこから抽出された持論を客観的な視座から担保するためには、上述した社会・思考様式、ひいては言語文化の視座に至るまで、いわゆる幅広い「教養(liberal arts)」も鑑みてその合理性を判断しなければなりません。

バーデン・ヴュルテンベルク連携州立大学はヨーロッパやアジアなど多くの国々から学生が集まっており、各々の背景の差から、これまでの常識が非常識に、日常が非日常へと変換されることも少なくありません。
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「多様性(diversity)」という語句からは一見、自然な融合を想起されるかもしれませんが、議論の場においては一定の方向性が求められる関係上、各々の考え方を尊重するだけでは成果が残せません。

その時に、私が日本で培ったアイデンティティ、つまり「協調性」や「調整力」を発揮する場として自身の存在意義を問い続けてきました。

他方、課外生活について、私は8人でルームシェアをして暮らしています。

皆、国籍が異なるが故に、いわゆる「阿吽の呼吸」は一切通用しません。

何事に対しても互いの認識をすり合わせるところからスタートしなければなりませんが、これこそ、これまで獲得してきた学術的知見を実践するための最たる「学びの場」として位置づけ、自分なりに説得の論理を確立してきました。

もちろん、相手側の主義・主張を受け入れることも肝要であり、その「判断基準」を互いに納得して設定することが多様性の本質の一つではないかと実感しています。

最後となりましたが、この場をお借りしまして、本交換留学選抜前から多大なご支援をいただき続けている国際コース主任の森節子先生に心からお礼申し上げます。

所属ゼミナールの森山智浩先生には言語文化の知識だけでなく常に熱い叱咤激励を頂いていること、改めてお礼申し上げます。

そして、どのような時も支え続けてくれている家族、学びの大切さを教えて頂いている法学部・国際コースの先生方、切磋琢磨しながら温かい励ましを送り続けてくれている森山ゼミの仲間や友人たちへの感謝の気持ちを忘れず、残りの留学生活もさらに充実したものとなるように日々精進していく所存です。4EC948C1.jpeg