AI活用型教育環境を整備~実講義から「生きたデータ」を収集し、次世代の人材育成へ~

2025.07.09

情報学部では、「実講義での学習者及び講義者の様態測定システム」および「大規模AI処理のためのGPUサーバー」を整備し、次世代の情報人材育成に向けた新たな教育環境を構築しました。
私立大学では、学生の学習モチベーションやスタイルが多様化しており、教育効果を最大化するためには講義運営における新たな工夫が必要です。そこで、AI技術を活用して講義中の「生きた」データを収集・分析することで、客観的かつ効果的な教育方法の構築を目指します。これは私立大学における教育基盤の強化に大きく貢献すると考えられます。
この取り組みでは、講義中の教員および学生の姿勢・視線・心拍変動から多角的に状態を測定・収集する装置群と、それらを解析・学習に活用するための高性能GPUサーバーを組み合わせたシステムを導入しました。収集した「生きたデータ」を用いたAI情報処理を通じて、新たな教育方法を模索すると共に現実的な課題解決力を備えた情報技術者の育成を目指します。特に、GPUサーバーとして最新鋭のNVIDIA H100 NVL が4基搭載されたサーバーを2台導入し、大容量のメモリーを備えた複数GPUの連携処理によって、大規模なAIモデルの教育研究にも対応可能です。更に教育研究の現場において、AIによるセキュリティ技術の実装・検証環境としても活用します。

- 設備概要 -
実講義での学習者及び講義者の様態測定システム
・教員・学生の様態(視線・心拍・体動など)をリアルタイムで取得
・カメラ、マイク、視線追跡装置、生体信号測定装置(ミリ波センサ等)を活用
・収集データは学部ネットワーク経由でGPUサーバーに送信

大規模AI処理のためのGPUサーバー
・NVIDIA H100 NVL が4基搭載されたサーバーを2台導入
・AI処理に応じてGPUを統合運用できる柔軟な構成
・教育研究に必要な大規模AI処理、特にセキュリティ関連のAI研究にも対応
・情報学部専用設備として設置、冷却・電源環境も整備

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アイトラッキンググラスを使用した講義風景

※文部科学省 私立大学等研究設備整備費等補助金(令和6年度)に採択された事業です