山田克宣准教授の論文がJournal of the Economic Science Association誌に掲載されました

2020.04.23

  • 研究

山田克宣准教授とNanyang Technological UniversityのTaisen He講師、Yohanes Riyanto准教授、ATRの田中沙織研究室長との共著論文" Pronoun Drop and Prosocial Behavior: Experimental Evidence from Japan"がJournal of the Economic Science Association誌に掲載されました。

本研究では、言葉遣いが意思決定や行動を変えるかもしれないという社会言語学の仮説(Sapir-Whorf仮説)に則り、主語を省略した話し方をしたときに経済的な意思決定がどの様に変化するのかを検証しました。中国語や日本語の様に、主語を省略することが文法上許される言語(pro-drop言語)があります。それに関してこれまで知られていた仮説では、第一主語(私や我々)を省略して考えたり話したりすることで自己意識が低下し、より利他的になるとされていました。今回、2,000人の被験者を対象にRandomized Controlled Trialというより精密な方法論で実験したところ、これまで主張されていた仮説とは逆に、第一主語を省略して考えたとき、人々はより利己的になることが示されました。

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