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ニュースリリース

「歩きスマホ」減少効果をスマホ世代の学生が調査

2014年11月12日

近畿大学(大阪府東大阪市)総合社会学部心理系専攻講師の大対 香奈子(おおつい かなこ)ゼミ3年生6人は、歩きスマホ(スマートフォンの画面を見つめながらの歩行)による事故防止とマナー向上の取り組みとして、東門前横断歩道における歩きスマホ減少効果について調査・考察を行いました。今回の結果から、ポスターによる注意喚起や歩きスマホ者の人数を知らせることで、歩きスマホの減少につながることがわかりました。

【本件のポイント】

● スマホ世代である近大生が、歩きスマホによる事故防止とマナー向上への取り組み
● ポスターによる注意喚起や歩きスマホ者の人数を知らせることで、歩きスマホ減少につながることを実証

【本件の概要】

自分自身だけでなく、周囲も巻き込む事故につながる「歩きスマホ」が、スマートフォンの普及とともに急激に増加しており、本学の学内でも歩きスマホが多く見受けられます。そこで、本研究は信号の切り替えが早く横断者が多い、東門前横断歩道における歩きスマホ行動が、立て看板の設置によって減少するかを下記の通り検証しました。

■調査期間:平成26年(2014年)5月21日~7月14日
         (土日祝除く)12時30分~50分
■場  所:近畿大学東大阪キャンパス 東門前横断歩道
        (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬」駅から徒歩約10分)
■調査内容:
  調査(1) 立て看板、ポスターを設置する前の現状での歩きスマホ者数を把握
  調査(2) 注意喚起を訴えるポスター(図1)を設置
  調査(3) 実際の歩きスマホ者数を示すポスター(図2)を追加で設置
  調査(4) 前回よりも歩きスマホ者数が増加した場合は、増加を注意するメッセージ(図3)を設置
  調査(5) 減少した場合は賞賛するメッセージを(図4)を設置
  調査(6) 全ての看板、ポスターを撤去した通常の状態での歩きスマホ者数を把握

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【結果・考察】

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調査(1)   歩きスマホ者数は男女合計平均53.7人でした。 調査(2)   注意喚起を訴えるポスターを設置したポスター期では男女合計平均50人となり、わずかに歩きスマホ者数が減少しましたが、注意喚起のポスター掲示による効果はほとんど確認できませんでした。 調査(3)~(5) フィードバックの操作を加えたことにより男女合計平均が35.6人まで減少していることが分かりました。 調査(6)   調査(1)のベースライン期の男女合計平均53.7人より減少した27人で、ポスターを全て撤去してからも効果の持続が認められました。

以上の結果より、注意喚起メッセージ立て看板だけの設置では、横断歩道間内での歩きスマホ者数を減らす事に効果的ではありませんでしたが、注意喚起の立て看板に加え、フィードバックや増減を示すメッセージを呈示することは、歩きスマホ者数を減らす事に効果的であったと言えます。

【今後の展開】

注意喚起とフィードバックという介入で歩きスマホの減少効果は見られましたが、35人程度にまでしか減少できなったため、更に効果の高い介入方法の検討が必要であると考えています。今回この調査を行った6人のうちの一部の学生は、4年生での卒業論文研究として歩きスマホへの取り組みを継続することを検討しています。

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