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ニュースリリース

―― 次世代バイオ・リサイクル燃料「バイオコークス」 ―― 大阪府森林組合、世界初の商用製造プラントを建設 6月中目途に操業開始、間伐材などをエコ燃料化して販売

2011年4月22日

 大阪府森林組合(本店:大阪市中央区南本町、代表理事組合長:古川光和)は、森林整備に伴い発生する間伐材などの木質バイオマスを原料に、近畿大学理工学部の井田民男准教授が開発した次世代バイオ・リサイクル燃料「バイオコークス」を製造する拠点「大阪府森林組合高槻バイオコークス加工場」(大阪府高槻市中畑)を建設しました。
 これは、世界で初の商用(実用)のバイオコークス製造プラントとなります。
 大阪府森林組合では、2011年6月中を目途に操業を開始します。2011年度中は試行操業として、設備や製品の実証・検証を兼ねてバイオコークスを製造。本格的な商用操業は、2012年4月(2012年度)からとなる予定です。
この事業には、技術や設備に関するアドバイザーとして、近畿大学(本部:大阪府東大阪市、学長:畑博行)と、プラント建設を担当した株式会社ナニワ炉機研究所(本社:大阪府八尾市、代表取締役:村田悦夫)が協力します。

事業の背景

 大阪府森林組合では、従来から、間伐など森林整備促進による森林の活性化や高付加価値化を模索し、間伐材のペレット(木質燃料)化による未利用バイオマスの推進や製材利用などの再利用を進めてきました。しかし、森林整備コストが再利用収益を大きく上回るため、結果として間伐が進まず、森林の経済価値や成長力、生物多様性が阻害されるという課題を抱えていました。
 この問題を解決する手段として、同組合が着目したのが、近畿大学理工学部の井田民男准教授が開発したバイオコークスでした。バイオコークスは、間伐材を含むすべての木質系バイオマスを原料にでき、石炭コークスの代替エネルギーとして鋳鉄・鋳物業界などで大きな需要が見込まれていました。また、バイオコークスは植物由来のエネルギーであるため、利用時のCO2排出量はゼロカウントされ(カーボンフリー)、地球温暖化防止に寄与できます。
 このため大阪府森林組合は2006年、近畿大学との協議を開始。国の地域資源利用型産業創出緊急対策事業(農山漁村地域資源有効活用推進事業)の採択を受けるとともに、プラント所在地であり、かつ「バイオマスタウン構想」を策定してバイオマス利用の推進を図っている高槻市からの補助も受け、2010年10月にプラント建設に着工しました。

プラントの概要

 「大阪府森林組合バイオコークス加工場」は、幅約30m、奥行き約20m、高さ約10mの建屋内部に、バイオコークスを成形する円筒形の反応容器(シリンダー)36基を配置し、24時間の連続操業で約6t、年間(稼働日数300日)で約1,800tのバイオコークス(直径10cmの円筒形)を製造できる能力を備えます。
 これは、近畿大学と(株)ナニワ炉機研究所が共同で開発し、2010年4月から実証運転を行ってきたバイオコークス製造装置をベースに建設されたもので、反応容器は4基から36基へ、製造能力は24時間あたり約1tから約6tへと、それぞれ大きく向上しています。
 バイオコークスの原料には、大阪府森林組合が高槻市を中心として大阪府全域の森林から収集する間伐材などの木質系バイオマスを使用します。

バイオコークス製造・供給の見通し

 大阪府森林組合では、2011年6月中を目途に操業を開始し、試行操業となる2011年度中(2012年3月まで)は計600〜800t の製造を見込んでいます。
この間に製造したバイオコークスは、製品品質の向上や製造工程の改善に向けた実証試験に活用するほか、キュポラ炉などでの石炭コークスの代替燃料として利用される予定です。
 2012年度(2012年4月)からは、プラントをフル稼働させ、年間約1,800tを製造。本格的な商用(実用)操業に踏み出す計画です。
 大阪府森林組合では現在、バイオコークスの購入と利用を希望する企業や各種団体との交渉を進めています。その具体的な情報については、今後、公表が可能なケースから順次、明らかにしていく方針です。

参考資料

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関連リンク

バイオコークスプロジェクトサイト

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