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ホーム > 研究組織 > 新奇有機薄膜太陽電池素子作製および光電変換機構解明 (研究者 : 田中 仙君 )

研究テーマ2新奇有機薄膜太陽電池素子作製および光電変換機構解明

研究者 : 田中 仙君

所属 : 総合理工学研究科エレクトロニクス系工学専攻
職位 : 講師

 持続可能な社会を形成していく上で、低環境負荷のエネルギー源として太陽電池が果たすと期待される役割は小さくない。現在、太陽電池の主力はSiをはじめとする無機半導体であるが、近年、有機半導体を光電変換層とした有機薄膜太陽電池にも注目が集まっている。有機薄膜太陽電池は、無機太陽電池には無い特長(軽量・フレキシブル・光吸収波長選択性など)を持つ次世代の太陽電池として期待されており、実用化に向けた高効率化のための研究が盛んに行われている。有機薄膜太陽電池の高効率化のためには、光電変換過程(光吸収、励起子生成、励起子解離、電荷輸送、電荷収集)のすべてにおいて、そのメカニズムの詳細な理解と制御が要求される。
 研究者はこれまでに、カーボンナノチューブを使った並列タンデム型有機太陽電池[1]や電極/有機層界面修飾による効率改善[2]といった素子構造に対する工夫による高効率太陽電池の開発といった工学的なアプローチによる有機太陽電池研究と、光照射下における有機半導体薄膜表面での光起電力や電子放出現象[3, 4]や、動作環境下での有機薄膜太陽電池の内部電場と太陽電池特性との相関[5]といった有機半導体薄膜への基礎的なアプローチの両面から有機太陽電池関連の研究を進めてきた。特に最近、外場が存在する環境下での電子構造の観測手法として、光照射・電場印加下での電場変調吸収分光システム(図1)、光照射下での光電子分光測定システム(図2)を駆使して、動作中の有機薄膜太陽電池内部の電子構造のその場観察という新たな解析手法を開発中である。本プロジェクトにおいては、高分子ナノチューブや金属錯体などの新奇材料を用いた太陽電池や、有機/無機ペロブスカイトハイブリッド太陽電池を作製する予定であるが、これらの手法による有機薄膜層内での光電変換機構と素子特性との相関を解明することで効率的なデバイス構造の最適化を行い、太陽電池の高効率化推進に貢献していく予定である。

【参考論文】
[1] S. Tanaka et al., Appl. Phys. Lett., 94, 113506_1-3 (2009) [2] S. Tanaka et al., Appl. Phys. Lett., 97, 253306_1-3 (2010) [3] 田中仙君、大谷知宏、廣光一郎、電気情報通信学会 技術報告、113巻、243(OME2013 51-67)号、59-62 (2013) [4] S. Tanaka et al., Appl. Phys. Lett., 104, 193304_1-4 (2014) [5] T. Nishimura et al., Appl. Phys. Lett., 103, 223306_1-4 (2013)
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