森山ゼミ「国際活動推進研究会」の比江島重友さん(法学部4年生)が、「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の派遣留学生に採用されました。

2016.06.21

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森山ゼミ「国際活動推進研究会」の比江島重友さん(法学部4年生)が、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の派遣留学生に選抜・採用されました。

2014年からスタートした「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、文部科学省が官民協働で取り組む海外留学支援制度です。

派遣留学生は支援企業と共にグローバル人材コミュニティを形成し「産業界を中心に社会で求められる人材」「世界で、又は世界を視野に入れて活躍できる人材」へと育成することに主眼が置かれています。

帰国後は海外体験の魅力を伝えるエヴァンジェリスト(伝道師)として日本全体の留学機運を高めることに貢献することが期待されていると同時に、各界のリーダーによる指導も通して、将来の日本に求められる資質や能力を伸ばすことになります。

比江島さんから寄せられた「アフリカビジネスのスペシャリストを目指して -ラストフロンティアにおける対日理解促進と市場開拓を見据えた南アフリカでの国際開発活動ならびにケニアでの環境調査活動-」をテーマとして今回採用に至ったプラニングの概要、ならびに、本留学に関する意気込みは以下の通りです。

【留学プラニングの概要】
南アフリカでは、ケープタウンにあるNGOと共に行うインターンシップを通して日本とアフリカの発展を念頭に置いたマーケットリサーチならびにビジネス開発を行い、両国間の人・モノ・情報の交流を加速させ、ひいては日本の国益還元に寄与します。

ケニアでは、森林や野生動物の保護活動を行います。

環境保護は国の枠を超えた「地球益」とする観点が不可欠であり、環境技術の展開を成長エンジンにする日本にとっても重要な問題です。

ケニアでは森林伐採が進み、森林面積が国土の3%以下にまで減少しました。

しかし、先進国による環境分野への支援は、インフラ整備などの他の分野に比べて優先順位が低く、まだまだ支援が求められている現状です。

そこで、現地で草の根レベルの活動を行うと同時に、その現状を調査・分析します。

その成果は、帰国後に当該国の法制度も交え、現地のニーズを踏まえた市場展開の可能性をまとめた上で、国内に発信する活動に昇華させます。

また、日本の歴史や文化等を孤児院やインターンシップ先で発信する活動も行います。

特に、孤児院では文房具をはじめとした「教育備品」の側面から日本製品の質の高さを紹介するとともに、これからの時代を築いていく子供たちの育成ならびに対日理解の促進に貢献したいと考えています。

【本留学に挑むにあたって】
アフリカ留学を決断した理由は2つあります。

1つ目は「アフリカビジネス」です。

日本が人口減少で労働力が不足していくのに対し、アフリカ諸国は人口を増やし、著しい経済成長を遂げています。

今後、日本の発展を考える上でも"アジアの次の市場"としてアフリカへ進出する重要性は高まっていきます。

そこで、将来的に両国間の架け橋になるべく現地でアフリカビジネスを学んできます。

2つ目は「自己成長」です。

言語や文化が異なるばかりでなく、インフラも整っていない環境に身を置くことで、つまり、非日常を日常とすることで、これまで見えていなかったものに対して常に敏感でありたいと考えています。

その気づきこそが自分自身の成長に繋がると信じているからです。

そして、自身の中では、孤児院などで行う対日理解促進活動が上記2つを結ぶ接点となっています。

人・モノ・情報がボーダーレスに行き交うグローバリズムにおいて、程度の差こそあれ、互いの「衝突」が避けられない時代となりました。

これは言葉を換えれば、自他を客観的に見つめつつ、「言語文化ならびに行動・思想様式に対する理解を深め、自身の文化を相対化して捉えると同時に文化的相違に対して肯定的かつ寛容的である心的態度」を互いに持つことこそがその回避につながり得るとも言えます。

その意味では、対日理解促進を通した現地活動は同時に相手の「モノの捉え方」をも学んで尊重する機会であり、小さな一歩かもしれませんが、そうした「多文化共生」実現の寄与に向けて邁進していきたいと考えています。

最後に、法的思考を多様な観点からご教示頂いた法学部の先生方、本プログラムに応募するにあたって根気よくご指導いただいた森山智浩先生、常に温かい励ましをいただいた本学国際交流室の方々、そして、主体性を旗印に切磋琢磨し続けている所属ゼミナールのメンバーに心より感謝申し上げます。近畿大学生としての誇りを胸に頑張ってきます。

本当にありがとうございました。