人権教育「北朝鮮による日本人拉致問題」

2021.06.07

1年生の必修科目「基礎演習1」は、これまでも、人々の生活を脅かす様々な人権問題について、積極的に考えてきました。6月4日(金)に実施した基礎演習1では、北朝鮮による日本人拉致問題を通して、人権について学びました。

受講生は、日本政府・拉致問題対策本部制作のアニメーション動画「めぐみ」から、暴力的にさらわれたままになっている横田めぐみさんとそのご家族らの境遇を学び、その後「横田めぐみさんとの再会を誓う会」代表・池田正樹様から受講生に向けてのメッセージ動画を視聴しました。その後、受講生の間で感想を共有しました。来週もまた、人権について議論することにしています。

【受講生の声】
拉致被害者やそのご家族、同級生の置かれた境遇について、涙ながらに意見を述べあいました。
「あまりにもひどい話で、言葉が見つからない。自分の日常をもっと大切に感じるようになりました。」
「拉致問題啓発ポスターの存在は知っていたものの、その内容を知らずに生きてきたことを恥ずかしく思いました。」
「遠いところの話ではなく身近な問題だと感じました。自分は平和に暮らせているのに、被害者家族のことを考えると、辛いとかいう言葉では表せない。国は家族の気持ちを考えて欲しい。」
「話には聞いてきたけれど、自分には関係がないと思っていました。他の人権問題でも苦しんでいる人がいるはずなので、自分にできることがあれば関与していきたいです。」
「人権はひとりひとりが安全に自由に生きるための権利だとあらためて感じました。」

【教員の声】
本学の人権問題研究所、人権教育センターの助言を受けながら解説を担当した教員は、次のように強く述べました。
「人権が侵害されることは、本人だけではなく取り巻く人々にとっても痛ましい。しかし、このような国家犯罪を知ったからといって、その国の人々や出身者に偏見や差別意識を持ってはならない。」

近畿大学短期大学部では、今後も引き続き、人権問題に向き合っていきます。受講生のためにメッセージ動画をご用意くださいました「横田めぐみさんとの再会を誓う同級生の会」代表の池田正樹様に、あらためて御礼申し上げます。拉致被害者の皆さんが、一刻も早く帰国されることを願っています。

なお今回の講義には、産経新聞・大阪日日新聞から取材を受け、記事掲載されました。
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