国際会議 TOEO-11 での受賞報告 (大学院生 増田彩花、准教授 岡伸人らの研究)

2020.03.23

  • 受賞歴

2019年10月7~9日に開催されました国際会議 11th International Symposium on Transparent Oxide and Related Materials for Electronics and Optics (TOEO-11) において、岡伸人准教授研究室 (環境材料科学研究室) 所属の増田彩花さん (発表者)(博士前期課程2年) が「Best Poster Award (Gold)」を受賞しました。この研究は岡伸人准教授の指導のもと実施され、杉本亮弥さん (博士前期課程1年)・松迫駿介さん (学部4年生) らがかかわっています。

今回で11回目となる同会議では、光エレクトロニクスや環境技術分野で必要不可欠な機能性酸化物に関して、世界最先端の研究成果が発表されました。なお同賞は、同会議内で行われた優れた研究発表に対しておくられるものです。

TOEO-11ウェブページ:http://conf.msl.titech.ac.jp/Conference5/TOEO11/wiki/

対象となった研究発表は「Conductive Vanadate Glass applied to New Cathode Active Material for High-capacity Li-ion Battery (バナジン酸塩ガラスを用いた高容量リチウムイオン電池用新奇正極活物質)」です。

現在、充電により繰り返し使用することができる電池 (二次電池) の主流は、リチウムイオン電池です。岡伸人准教授研究室では、酸化バナジウムを主成分としたバナジン酸塩ガラスにより、非常に高容量 (約300 mAh/g) の新奇正極活物質を開発しました。

なお本研究は、環境材料研究所および株式会社MORESCOとの共同研究により得られた成果であり、以下の研究者のご協力のもと実施いたしました。

・西田哲明 様 (近畿大学 産業理工学部 元教授、環境材料研究所 所長)
・稲田帆波 様, 早川光 様 (株式会社MORESCO)

卒業DVDの写真撮影2019年度1(good).jpg
写真は、岡伸人准教授研究室の2019年度メンバーです。(前列右4番目より准教授 岡伸人、増田彩花さん (発表者)、環境材料研究所所長 西田哲明様)

~准教授 岡伸人からのメッセージ~
岡研究室 (環境材料科学研究室) は2016年度に設立し、環境問題やエネルギー問題の解決につながる新しい材料の開発に、産学連携で取り組んでいます。今回受賞の対象となったリチウムイオン電池をはじめ、下記のテーマ等について研究を進めています。

・水や空気の浄化
 1.有害な重金属を除去するゼリー状の材料
 2.光のエネルギーを使い、アレルギー原因物質やウィルスを分解し続ける光触媒材料
 3.火山灰や廃ガラスを原料とした新しい機能材料

・エネルギー分野、エレクトロニクス分野
 1.電気を流すガラス材料 (導電性バナジン酸塩ガラス)、およびそれを使ったデバイス
  の開発
 2.金属-空気二次電池、リチウムイオン電池

<生物環境化学科や岡研究室に興味をお持ちの高校生の方へ>
 見学も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。

<企業の方へ>
 共同研究も積極的に受け入れております。ご連絡をお待ちしております。