第28回日本MRS年次大会で奨励賞 受賞

2019.07.01

2018年12月18-20日に開催されました第28回日本MRS年次大会において生物環境化学科
生物環境化学コース・岡 伸人准教授研究室(環境材料科学研究室)所属の増田 彩花さん(発表者)・
宮本 孟さん・藤田 裕樹さんの研究発表が「奨励賞 (Award for Encouragement of Research)」を受賞しました。
第28回日本MRS年次大会: https://www.mrs-j.org/meeting2018/jp/prg/awardList.php

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(写真:発表者の増田 彩花さんと准教授岡 伸人)

日本MRS年次大会は、経済・産業の持続的な成長と地球環境問題の解決を両立させる
革新的な先進材料を創出するために、多様な材料の専門家が領域・分野融合的な材料研究に
関する情報・技術交換を行ない、日本発のマテリアルズイノベーションにつなげることを
目指し討論する場です。

同賞は40歳未満の研究者による口頭発表・ポスター発表から、厳正な審査の結果与えら
れるものです。対象となった研究発表は "導電性バナジン酸塩ガラスの電気特性および
金属-空気電池空気極触媒への応用"です。

金属-空気電池は大気中の酸素を正極活物質として用いるためエネルギー密度は極めて
高く、現在の主流である鉛蓄電池やNi-Cd電池、Liイオン電池を大幅に上回ります。
但し充放電可能な二次電池として使用するためには、酸素還元・酸素発生の2つの機能を
同時に有する空気極材料が必要となります。岡伸人研究室ではバナジン酸塩ガラスによる
新奇空気極材料を開発しました。

なお、同研究は以下の研究者がかかわっています。
・近畿大学 産業理工学部生物環境化学科 准教授 湯浅 雅賀
・元近畿大学 産業理工学部生物環境化学科 教授 西田 哲明

なお本研究の一部は近畿大学大学院 産業理工学研究科 シーズ育成プログラム、および
公益財団法人吉田学術教育振興会の助成を受けたものです。

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岡研究室(環境材料科学研究室)は2016年度に設立し、環境問題やエネルギー問題の
解決につながる新しい材料の開発に、産学連携で取り組んでいます。今回受賞の対象と
なった金属-空気電池をはじめ、下記のテーマ等について研究を進めています。

・水や空気の浄化
1.有害な重金属を除去するゼリー状の材料
2.光のエネルギーを使って、アレルギー原因物質やウィルスを分解し続ける光触媒材料
3.火山灰や廃ガラスを原料とした新しい機能材料

・エネルギー分野、エレクトロニクス分野
1.電気を流すガラス材料(導電性バナジン酸塩ガラス)、およびそれを使ったデバイスの開発
2.金属-空気二次電池、リチウムイオン電池

<生物環境化学科や岡研究室に興味をお持ちの高校生の方へ>
見学も随時受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
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