近畿大学工学部について学部長に聞いてみよう!近畿大学工学部について学部長に聞いてみよう!

旗手 稔 MINORU HATATE 教授/学部長旗手 稔 MINORU HATATE 教授/学部長

近畿大学工学部ってどんな大学?
近畿大学工学部は、近畿大学の1学部として、広島にキャンパスを構えて、昨年で60 周年をむかえました。初代総長の、「広島を西日本のモノづくりの拠点に」という想いの下、瀬戸内工業地帯の主要都市であった広島県呉市にキャンパスをおいていました。その後、2001年に現在の東広島市に移転をし、現在は6学科13コース体制となっており、これまでに約2万5千人の卒業生を輩出してきました。
近畿大学工学部の特長は?
1キャンパスに1学部しかなく、学生数が2,000 名程度と少人数規模ではありますが、総合大学近畿大学の1学部として、研究面・教育面・就職面などで、そのスケールメリットをフル活用できます。中でも就職サポートという面では、少人数制も強みとなり、きめ細かい支援で就職内定率、就職先満足度の高さも特長となっています。また、キャンパス内には、産官学で連携して社会に役立つ研究に取り組む「次世代基盤技術研究所」も設け、自動車・AI・3D 造形・建築など、様々な分野で企業との共同研究を積極的に進めている学部でもあります。
2020年のトピックスは?
工学部では現在、「学生が中心となるキャンパス整備計画」を進めており、2020年度から、学生たちが自由に利用できる共同学習スペースや、主体的な学びができる環境が整った大型のアクティブラーニング教室を備えた「TERACOLAB.」というエリアができました。また、SDGsをテーマにした新しいcafé もでき、学生の利用はもちろん、地域住民の方にも自由に使っていただけるcafé としてリニューアルオープンさせました。
近畿大学では新型コロナウイルス感染症にどのように取り組んでいる?
近畿大学としては、まず学修面として、前期すべての科目をオンライン授業に変更し、6月上旬までは学生の構内への立ち入りを全面禁止としました。6月10日以降、4年生・大学院生については感染防止対策を講じた上で、研究活動のための入構を事前申込制で許可するなど、一部入構制限の解除を進めています。実験・実習を伴う授業は、8月中旬に学内で実施するなど、いずれの場合も、学生の皆さんの個々の状況に配慮し、通学を強制することがないようにしつつ、学びの環境についてはしっかりと確保しています。外出自粛期間中には学長はじめわたくしども学部長が「今だから読んでもらいたい本」を選んで、全学生に贈呈しました。また、図書館の書籍の、自宅への宅配サービスの実施や、オンライン就職活動相談もおこないました。
経済面の支援は?
オンライン授業実施に当たっては、全学的な支援として、学園内すべての学生、生徒、児童に対して、一律5万円の自宅学修支援金を支給しました。また、近畿大学コロナ対策緊急奨学金を新設したり、授業料の納付期限の延長等を行っており、家計が急変して困窮している学生への速やかな支援を進めております。
大学として研究面での取り組みは?
近畿大学は14学部48学科、あらゆる学問分野を網羅する総合大学として、「オール近大コロナウイルス支援プロジェクト」を立ち上げ、近畿大学の研究・教育成果を世の中に役立てようとしています。また、工学部では、5月に、3Dプリンタを用いた医療用フェイスシールドを制作し、地元の医療機関に無償提供を行いました。これは一例ではありますが、化学生命工学科には免疫について研究している教員もおりますし、情報学科では、オンライン教育についての研究をしている教員もおり、あらゆる角度から工学の技術もこのコロナ禍で役立てることができると思っています。(※詳しくは動画「withコロナ時代!工学が世界を救う?」をご覧ください)
高校生の皆さんへのメッセージをどうぞ!
オープンキャンパスは受験生の皆さんにとって、キャンパス内を直接見ることができる進路選択において非常に重要な機会ですが、また第二波がいつ来るかわからない状況の中、近畿大学工学部としては感染拡大防止のために、今回、WEB上での実施とすることになりました。受験生の皆さんは、大学入学共通テスト初年度ということもあり、入試に関する不安も、例年にも増しても大きいのではないかと思います。近畿大学の入試については基本的には大きく変わるわけではありません。まずは今回たくさん用意しています動画を見て、大学や入試制度について理解を深めていただき、その上で、疑問や不安に思っていることは、オンライン相談を利用して、直接、話を聞かせていただく機会を設けているので、ぜひ利用してください。