経済学科 永島史弥特任講師の論文が、Environmental Research Letters誌に掲載されました。

2020.09.24

  • 研究

論文掲載
タイトル:Drivers of CO2 emissions in international aviation: the case of Japan
雑誌名:Environmental Research Letters
共同研究者等:九州大学、国立環境研究所
研究内容:日本の航空会社が運航する国際線に付随して生じるCO₂排出量を推計し、国際線の排出量が航空部門の排出量に与える影響と、その増減に影響を与える要因を分析しました。分析では、運航に付随して生じる排出量のうち特に排出量の多かった飛行時の排出量の増減を、機材燃費、総便数、乗客1人当たり飛行距離、1便当たり乗客数、の4つの要因に分解することで、どの要因が排出量の変化に大きな影響を与えているかを明らかにしています。その結果、燃費の良い新規機材の導入によるCO₂排出量削減効果が最も大きく、2005~2015年の10年間で270万トン削減されていました。その一方で、総便数の増加と乗客1人当たり飛行距離の増加により、10年間におけるCO₂排出量は530万トン増加していました。この結果から燃費の良い機材の導入によるCO₂排出量削減効果は限定的であり、燃費の良い機材の導入はCO₂排出量削減政策としては不十分であるということが明らかにされました。
リンク:https://doi.org/10.1088/1748-9326/ab9e9b