11月29日 第8回定例講演会が開催されました
2023.12.01
- 定例講演会
【講演テーマ】
「最近の競争政策の展開~ デジタルエコノミーにおける競争政策を中心に~」
【講師】
公正取引委員会事務総局
「最近の競争政策の展開~
【講師】
公正取引委員会事務総局
近畿中国四国事務所長 原 一弘氏
【会場】Zoom開催ならびに教室での聴講
11月29日(水)に、第8回定例講演会が開催されました。講師
公正取引委員会の方をお招きしての講演会は今年で4回目を数えま す。原様は昨年に引き続き二回目のご登壇で、 昨今の学生たちが関心を向けているデジタル分野における政策を中 心に、最近話題になったオリンピックや大手芸能事務所、 電力会社の事案などを織り交ぜつつ、 複雑なお話を大変わかりやすいイラストや資料と共にご説明下さい ました。 学部専門科目で関連する項目の基礎知識を履修中の学生たちにとっ ては特に、さらに深く掘り下げたお話を聞く機会に恵まれ、 喜ぶ声が多数聞かれました。
~参加者の皆さんからの感想を一部ご紹介します~
私はこれまでに、大学の授業を通して競争原理の大切さ、 市場のメカニズムについて学んできましたが、 公正取引委員会については、 独占禁止法に基づいて疑惑が発覚もしくは不正が告発された際に、 行政処分をする警察機関のような存在である、 というような認識にとどまっていました。 しかし、今回の講演会で実際の職員の方の話を通して、 より深い理解ができたのではないかと思います。 特に、従来の産業界だけではなく、 成長を続けているデジタル分野での懸念点や近年の動向についての 内容は、あまり授業で触れてこなかった部分なので、 新鮮でとても興味深かったです。 講演会を通じて随所で重要な点をわかりやすく説明していただいた 際に、 職務を遂行するための熱意の一端に触れることができたたような気 がしました。 (四年生)
以前から競争政策に関わる授業を取るなど今回のテーマへは関心を 持っていたため知識として知っていることも多くありましたが、 電力会社や芸能事務所、 オリンピックといった社会的にも話題となった実例を挙げながらど うした点が問題となったのかを分かりやすく説明していた点はとて も面白くためになりました。 また自身も何点か質問をさせていただいたのですが、 それに対して講師の方が深い知識と理解によってその理由を解説し て下さり、大変勉強になりました。 今回は大変貴重な機会をいただきありがとうございました。( 三年生)
独占禁止法や公正取引委員会のことについては、 産業組織論やミクロ経済学の授業で習っていたのですがその詳しい 内容やどのような活動がされているかまでは知らなかったので、 今回の講演で学ぶことができて良かったです。 特にカルテルなどで独占禁止法に違反した場合、 一番最初にその情報を提供した企業には、 事件の真相解明に協力したとして課税を0パーセントにするといっ た事が紹介されていましたが、 経済学の囚人のジレンマの考えが用いられていて興味深かったです 。デジタルな世界での独占等の対策については、 事後ではなく事前に行うことが重要視されていると聞いて、 今後もデジタルが発展すると予想されることからとても大変な職務 だと思いました。(二年生)
公正取引委員会が独占禁止法を行使して市場を公正かつ自由な取引 ができるようにしているおかげで私たちが不当な価格の物を買わず に済み、 競争をさせることで技術の発展が進んでいるということを今回の講 演会で知ることができたので出席してよかったと考えている。 また、 デジタル分野は限界費用が安いため事業を拡大しやすいので独占が 多くなっているとのことだったが、 アンドロイドの事例などを見て確かにそのようなことがデジタル分 野では多くなっているなと思った。 規制を強くしたら強くしたらで技術発展に影響が出ると考えると難 しいところだなとも思った。 私は経済学部の1回生なのでこれから市場経済について深く学んで いくと思うのでその時は今回の講演会で得た知識を活用してさらな る学びになるようにしていきたいと思う。(一年生)
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上記コメントでも言及されている通り、 ご講演後に寄せられた多種多様な質問に対し、原様からは、 大変丁寧、かつわかりやすいご説明を頂きました。 学生たちにとって、 何百人もが聴講するオンラインの講演会で質問するのは、 とても勇気がいることですが、一つの質問が出ることで、 他の受講生たちも一緒にその質問へのご回答を聞くことができ、 講演はさらに充実したものになります。受講生の皆さんは、 これからもたくさんの質問をしてほしいと思います。
原様におかれましては、この度の素晴らしいご講演、 誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。