11月24日 第5回経済学部定例講演会が開催されました

2021.11.29

  • 定例講演会

<講演テーマ>
「最近の競争政策の展開~デジタルエコノミーにおける競争政策を中心に~」

<講師>
公正取引委員会事務総局
近畿中国四国事務所長 真渕 博 氏

<日時>
11月24日(水)5限目 16:45~18:15

<講演の形態>
ZOOMによるオンライン型の講演会

11月24日(水)に、第5回定例講演会が開催されました。講師に、公正取引委員会事務総局、近畿中国四国事務所長の真渕博氏をお迎えし、「最近の競争政策の展開~デジタルエコノミーにおける競争政策を中心に~」というタイトルでご講演いただきました。

ご講演者の真渕様にお越し頂くのは昨年に引き続き今回が二度目になります。今年は昨年のお話に加え、最近の公正取引委員会の米アップルに対する審査も含めたGAFAへの取り組みについて世界の最新動向をお話しくださいました。講演会内のアンケート結果では回答者の85%がアップル社のiphoneユーザーであることがわかりましたが、それほどまでに浸透しているアップル社のサービスをめぐる、公正取引委員会の審査経緯の詳細は大変興味深いものでした。

~参加者の皆さんからの感想を一部ご紹介します~

2008年と2018年との企業時価総額のランキングの変容ぶりに驚きました。やはりここ10年でデジタルの推進が強化されているのが実感できる。また特に2008年にはあらゆる業界が占めていた割合をデジタルプラットフォーム企業が形勢逆転しえているのに対し日本のデジタル化が世界と比較しても遅れているのかなと感じました。(三年生)

市場に競争を促すために独占を規制することは必要であることを改めて理解しました。近年、公正取引委員会の職員数が大きく増えていることから国が競争政策に力を入れていることが分かりました。現在、巨大IT企業の影響力は国家に匹敵するほどまでになっており、Google等の有名企業も厳しく取り締まられた事例がありました。罰金なども多額で処罰も厳しいことを知りました。授業でも独占禁止法について学んでいるので今後、新聞を読んだ際等にも今後注視してみたいと思う。(二年生)

公正取引委員会の活動は今まで対企業を目的に活動を行っていると思っていたのですが、その対企業を掘り下げると消費者にとっても大切な機関であるということが今回の講義でよく理解できました。また、海外のデジタルプラットホーム企業の独占については規模、金額どれもが計り知れないものであり自分自身が普段利用するサービスがほとんどだったのでこういったところにも独占禁止法及び公正取引委員会がかかわってると知り意外と身近に影響しているんだなと知れて良かったです。(一年生)
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日々変化する社会状況、新興産業(やサービス)の台頭、そしてそれらに対応している世界の動向にも目を光らせておかなくてはいけない、そのような最前線のところで日々戦う公正取引委員会という組織とその取り組み内容について、学生たちは多くを学ぶことができました。ご講演者の真渕様におかれましては、わざわざ東大阪キャンパスまでお越しいただいてのご講演、まことにありがとうございました。

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