2013(平成25)年度 海外留学帰国報告書

慶熙大学(韓国) 文芸学部 文学科 帰国報告書

1.留学中の活動詳細について

出発前、慶熙大学との連絡が取れなかったのですが、事前にトウミ(留学サポーター)の方と連絡が取れたので、その方と個人的に連絡を取りました。国際キャンパスの場合、決められたピックアップの日にちがなかったので、私は2月25日に日本から韓国に行きました。空港に到着すると、トウミの方とトウミの友達の二人が出迎えてくれました。空港から慶熙大学までは、バスで移動しました(金浦空港から学校へ向かう場合、乗り換えが必要です)。バス代は、慶熙大学が出して下さるので、トウミの方が代わりに支払ってくれました。空港から学校までのバスはなく、近くにあるロッテマート前で降りて、そこから30分程歩くと学校に到着します。
学校に到着してから、まず寄宿舎の入寮手続きを行いました。国際キャンパスには、学校内に友情園と第二寄宿舎という二つの寮があるのですが、私は第二寄宿舎に入寮することになりました。第二寄宿舎は二人部屋で、ルームメイトは同じ交換留学生の日本人でした。寮には、机・ベッド・クローゼット・LANが個々に与えられていて、洗面所・トイレ・シャワーが合体したシャワー室があります。その他、各階に休憩室があり、そこにごみを捨てる場所・電子レンジ・水とお湯・自動販売機があります。洗濯機と乾燥機は、奇数階にだけ設置されており、一回につき1000ウォン必要です。ロビーには、食堂・コンビニ・カフェ・文房具店・洗濯室があります。寮内には、wifiも飛んでいるようなのですが、接続が悪かったため、私はマートでwifiの機械をを購入しました。第二寄宿舎は、夜中12時を過ぎると、名簿のような物に名前・部屋番号・遅く帰ってきた理由を記入しなければなりません。そして、数日後、オリエンテーションが行われます。その時に、外国人登録証や通帳の作成などの話を聞きます。韓国で生活するうえで、携帯電話を購入する時や通帳を作成する時、その他なにかと外国人登録証を提示する時があります。また、外国人登録証の申請をしてから、受け取るまで2週間ほどかかります。なので、なによりも先に外国人登録証の申請に行かれることをお勧めします。水原にある入国審査管理所は、慶熙大学から10分程の所にあります。昼頃は、何時間も待たなければいけない可能性があるので、朝に行くことをお勧めします。通帳は、友情園の中にハナ銀行があります。学校の近くには、他の銀行もありますが、学校で通帳を作ることが一番便利だと思います。
そして、韓国で携帯電話を契約するには“外国人登録証”“20歳以上”であることが主な条件です。私が韓国に行った時は、まだ未成年であったため、知り合いのお姉さんの名義を借りて契約し、誕生日に名義を変えに行きました。私は、水原に留学に行ったため、チャージ式の携帯電話を購入できる所が無く、私の周りの留学生も契約して携帯電話を持っていました。ですが、留学期間が一年にも関わらず、韓国の携帯電話の契約は三年からです。日本に帰国するときに解約金も払わなければいけないので、携帯電話を契約したのは無駄だったなと感じました。交通費はかかりますが、通信代とその他もろもろ払うのであれば、ソウルでチャージ式の携帯電話を購入した方がだんざん安いと感じました。チャージ式の携帯電話を購入するか、日本から携帯電話を持っていく人、通話はしないでも大丈夫と思う人は、日本から持って行く携帯電話をwifiで使用するのもありだと思います。

2.経費

続いて経費ですが、最初に50万円程持って行きました。始めに、一年間分の寮費を約27万円払いました。私は、食券を一緒に買わなかったので、食券付の場合は約28万円払わなければなりません。食費は、学食であれば5000ウォン以内、外食であれば1万ウォン程みておくのが良いと思います。交通費は、水原からソウル(乙支路入口・江南など)まで一本で行けるバスがあり、バスの種類によって違うのですが、2500ウォン以内で行けます。その他、ショッピングや生活費なども含めて、月40~50万ウォン程あれば充分に生活は出来ると思います。

3.授業面

まず、レベルを確認するためにレベルテストが行われます。韓国語能力検定 中級以上の資格を持っている人は、レベルテストを受けなくても良いと言われていました。そのレベルテストの結果によって、4段階‐語学堂,3段階‐外国人専用授業,2段階‐外国人専用授業と内国授業,1段階‐内国授業に分けられます。テストの対策としては、韓国語能力検定 中級の過去問を勉強しておいたら良いと思います。ですが、とても難しい問題は出題されないので心配する必要はありません。
交換留学生は、一年間で36単位分の授業を聞けます。なので、私は前期18単位・後期18単位で時間割を組みました。前期は、全て外国人専用授業で“韓国映画読解”“談話と文法”“談話と語彙”“韓国語概論”“韓国民俗文化”“文語テキスト特講”の6つの授業を聞きました。後期は、外国人専用授業の“外国人のための韓国歴史と文化”“韓国社会文化読解”と、韓国人と共に“対照言語学”“言語の理解”“韓日文化の比較”“韓国文化遺産探訪”という授業を聞きました。後期は、パワーポイントを使っての発表や課題が多く大変ではありました。ですが、パワーポイントを作って、韓国語で30分近く皆の前で発表するというのは、とても良い経験になりました。試験は、授業で先生が何回も説明される箇所や、教科書を読んでちゃんと理解することが大切だと思いました。

4.留学の成果について

韓国に行った当初よりも、聞き取りと話すことは慣れたなと実感しました。日本にいると、聞き取りや話すことの機会があまりないと思います。韓国語を第一言語として使用する国で生活するため、意思疎通はもちろん韓国語です。私が一番苦手としていたのが電話でした。ですが、何回も重ねていく内に、落ち着いて電話に出ることが出来るようになっていました。初めは、発音が悪くて相手が聞き取れない時や、中にはとても速い韓国語を話す人もいます。日本人は特に、間違いを恐れる人が多いですが、韓国語を学習している段階なので、失敗を恐れずに、反対にその失敗から何か得ることが大切だと思いました。
また、言語だけではなく他国の良さも感じながら、日本の良さをさらに感じることができました。他国の友達に何度か言われたことが、「日本の道は綺麗」ということでした。私は、この留学生活を送るまで、日本のそのような点が当たり前で、道にゴミが無いと言われてもパッとしませんでした。ですが、他国と比べると、確かに道にゴミは少なく、ポイ捨てをする人が少ないなと感じました。時間をしっかり守るところや、ポイ捨てをしないなど基本的なマナーではありますが、日本人の素晴らしい一面を大切にしていきたいなと改めて感じました。

5.反省点

この留学生活を振り返ってみて、大きな反省点や後悔は特にありません。私は、留学中ソウルと水原から出ることがなかったため、中には「なぜ旅行に行かなかった」「もったいない」という人もいたのですが、私は特に後悔はしていません。他の地方に行かなくても、ソウルや水原にはまだまだ行ったことのない場所もあるし、楽しい場所も沢山あります。他の地方に行かなかったぶん、そういう所を散策できたので後悔はしていません。

6.海外留学を目指している学生へのアドバイス

韓国に行く前にしておけば良いこととして、単語数を増やしておくことは大切だと思いました。留学に行くから、聞き取りや話すことをもっと上達しておかなければと思う人もいると思いますが、練習できる機会があまり無いと思います。それならば、単語数を一つや二つでも増やしておくことが大切だと思います。また韓国には、中国人が多くなってきていますが、それでも日本人はまだまだ沢山います。また、日本語を流暢に話せる韓国人も沢山います。その時に、日本人だけでまとまるのではなく、また、日本語が通じる韓国人の友達だからと日本語に逃げないでほしいです。留学の成果のところにも書きましたが、失敗を恐れないで、積極的に韓国語を使うことが大切だと思います。
そして、何事にも他人に頼ったり、受け身になるのではなく、自ら動くということが大切だと感じました。私が韓国で生活して感じたことが、「もう一度かけ直します」などの言葉はあまり信じられないということです。お国柄もあるのかもしれないのですが、日本ではお店の人が「もう一度かけ直します」と言った限り、必ず電話が掛かってくるのが当たり前です。なので、初めは折り返し電話が掛かってこなかった時、どうなっているのだと思いましたが、他国ではそのようなことも起こり得ます。その時に、ずっと待っておくのではなく、自分から動き出すことも大切です。日本で当たり前のことが、他国では通用しないことなど沢山あります。その時に、日本ではこうだからと日本のスタイルを押し切るのではなく、その国のスタイルに合わせることも留学生活での一つ勉強だと思います。
最後に、両親や先生方、国際交流室の方々などの助けがあってこそ、留学生活を無事に終了することができたと思います。心より感謝いたします。