講演会・イベント一覧
市民公開講座
2023年9月2日(土)近畿大学アンチエイジングセンター主催「第30回市民公開講座」を東大阪キャンパスにて開催しました。
第30回目市民公開講座は、約150名の市民の方々にご来場頂き、盛況に終えることができました。
今回は、『アンチエイジング医学の進歩』をテーマに、医学関係の先生方により下記2題の講演を行いました。また、開催前にはアンチエイジングセンター監修の「近大アンチエイジング弁当」の試食会を行いました。
尚、今回の市民公開講座に「杜仲茶」の提供を頂きました株式会社小林製薬様に厚くお礼申し上げます。
日時:令和5年(2023年)9月2日(土)13:00~15:30
場所:近畿大学東大阪キャンパス C館1階 101教室
主催:近畿大学アンチエイジングセンター
開会の辞
近畿大学 アンチエイジングセンター センター長 森川 敏生
講演1
タイトル:アンチエイジンク医学の最新の考え方 ―老化は病だ―
- 講師
- 近畿大学 客員教授 山田 秀和
2020年の末に真の若返りがネズミの実験とはいえ可能となって、アンチエイジング医学の目標は、健康寿命の延長と真の若返り治療となった。高齢になって問題になる疾患の根本にはいくつかの共通の機序があることがわかり、老化関連疾患として理解されつつある。このため早期に老化に介入する治療法も開発されてきた。実際にこれらの治療が、真の老化に対してヒトに使うまでには、20年以上かかるであろう。それまでに、国際疾病分類の改定や老化評価方法(生物学的年齢、老化時計、エピジェネティック時計)の決定など、膨大な研究が必要であろう。さらに、寿命への挑戦といった社会的コンセンサスが必要である。このようなアンチエイジンク医学の最新の考え方についてご説明されました。
講演2
タイトル:変形性膝関節症に対する再生医療
- 講師
- 森ノ宮医療大学大学院 教授 冨田 哲也
健康寿命の延伸に、骨関節領域のアンチエイジング医療は年々重要度を増している。近年、変形性膝関節症による膝痛と向き合っている高齢者は右肩上がりで急増している。患者教育・理学療法・薬物治療や手術的治療といった標準治療に加え、再生医療が選択できる時代となっている。しかしながら、再生医療というカテゴリではあるが、現時点では関節軟骨が再生する症例はほとんど認められていない。変形性膝関節症に対する再生医療の現状と課題や、今後の期待について概説されました。
閉会の辞
近畿大学アンチエイジングセンター副センター長 角谷 晃司
同時開催イベント
近大アンチエイジング弁当試食会
アンチエイジングセンターでは、食生活に直結する食事(アンチエイジング弁当)の開発を通して、健康寿命の延伸に悪影響をおよぼす疾病の発症を予防し、疾病の進行を阻止することを目的とした研究をすすめております。このたび、薬学総合研究所と農学部が取り組む「アンチエイジング弁当プロジェクト」において、農学部食品栄養学科の学生がオリジナルメニューを考案した「アンチエイジング弁当」を、株式会社松ちゃん給食(八尾市相生町)にご協力いただき作成しました。また、文芸学部芸術学科の学生によるパッケージデザインも作成して頂きました。
本イベントで提供するアンチエイジング弁当のメニューは、栄養価の高い「金賞健康米」※ を使用したツナとひじきの炊き込みご飯、鶏肉の梅酢あげ、かぼちゃの甘辛炒め、豆腐チャンプルー、小松菜ちりめんなどを予定しています。
※ 金賞健康米は、米穀卸売業の幸南食糧株式会社(大阪府松原市)、精米機メーカーの株式会社サタケ(広島県東広島市)と農学部が共同開発したお米です。また、一般社団法人機能性健康米協会より、「『金賞健康米』のアンチエイジング弁当への活用と体質改善調査」の助成を受け、アンチエイジング弁当の試作を実施しました。