講演会・イベント一覧
学術講演会
2010年6月5日(土) 私立大学戦略的基盤形成研究支援事業 第2回 学術講演会
-エイジングに伴う生体機能変化とアンチエイジング戦略-開催いたしました。
日時:平成22年6月5日(土)、13:00~16:20
会場:近畿大学本部キャンパス(東大阪) 16号館5階 第2講義室
開会の辞
研究代表者
近畿大学副学長・薬学部長・教授
掛樋 一晃
講演内容
講演1:
「エイジングに伴う免疫機能変化とプロバイオティクス応用の可能性」
ヤクルト本社中央研究所 基礎研究一部 飯塚 量子
免疫機能は加齢や生活習慣により変化する。中でも自然免疫機構の主要なメンバーであるNK細胞が担うNK活性は加齢により低下することが知られ、このことが高齢者の感染症発症や発癌リスク増加の一因であると考えられている。プロバイオティクス(食品等の形態で摂取することにより宿主に有益な作用をもたらす乳酸菌やビフィズス菌等の生きた微生物)を利用することで、免疫機能の低下を防ぎ、健康維持に寄与する可能性について最新の研究を紹介頂きました。
講演2:
「機能性食品を用いたアンチエイジング戦略」
東京都健康長寿医療センター研究所 清水 孝彦
臓器特異的Mn-SOD欠損マウスを用いた解析から、過剰な酸化ストレス負荷が、様々な組織に老年病(加齢性疾患)様の病態が発症することを明らかにし、臓器老化モデルマウスに対する病態改善作用を指標に、機能性食品物質の予防食材としての効果を紹介して頂きました。
講演3:
「エイジングとアンチエイジングに対する体内時計の関わり」
早稲田大学先進理工学部 教授 柴田 重信
生体には約24時間を周期とする体内時計機構が備わり、時計遺伝子が体内時計の発振や位相調節に関わることが知られている。時計遺伝子は、主時計の視交叉上核のもならず、他の脳、あるいは各末梢臓器に発現することが分かってきた。エイジングにより活動リズムや睡眠リズム低下することから体内時計機構にエイジング効果が認められている。食事のタイミングを考慮した摂食行動が、体内時計を整え、かつアンチエイジングとして機能する可能性についてホットな研究を紹介頂きました。
閉会の辞
近畿大学薬学総合研究所 所長 早川 堯夫