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学術講演会

10月23日(木)アンチエイジングセンター第2回研究会(薬学総合研究所第39回サイエンスフォーラム共催)を開催しました。
講演

アンチエイジングを 日常医療に活かそう!

演者
米井嘉一先生

米井嘉一 
同志社大学 生命医科学部・アンチエイジングリサーチセンター教授
日本抗加齢医学会 理事

米井嘉一先生は同志社大学生命医科学部教授として抗加齢医療を実践する医師・医療機関の指導をするとともに、抗加齢医学の更なる発展のために客観的データを取得・蓄積し、研究を行なっている。また、サプリメント、健康食品、化粧品、理学療法機器などの臨床試験も積極的に行っている。「これまではメーカーごとに違った尺度でデータを出していて、消費者はもちろん臨床医でも製品の特性が分かりづらかった。加齢とQOL(生活の質)に関する共通問診票を用いたり、医学的な共通パラメーターを用いたりして、同じ土俵で公正に評価することに意義がある。医療用途のサプリメントなどにはそのデータが求められている。」と抗加齢医学の健全な普及・発展に力を注いでいる。また、日本抗加齢医学会の理事として、アジア・ヨーロッパ・アメリカなど各国の抗加齢医学会との交流に努める。

講演内容

老化の仕方は人それぞれ、老化を促進する危険因子も人によって様々である。老化の弱点を放置すると、それが次第に大きくなり、まわりにも影響を及ぼし、やがて命取りになる。老化の弱点を早めに見つけ、全身がバランス良く老化することが健康長寿の秘訣である。
アンチエイジング医療では病的老化の発見のため骨年齢(骨密度検査)、血管年齢(PWV法・指尖加速度脈波法)、ホルモン年齢(IGF-I・DHEA-s)、神経年齢(ウィスコンシンカードソーティングテスト)、筋年齢(体組成検査・筋力検査)の如く老化度を測定する(括弧内は検査方法)。各機能年齢は「検査結果が現在の日本人の何歳平均に相当するか」として算出される。機能年齢の目標値を実年齢の70~80%または30歳以上として指導している。
アンチエイジングが機能年齢の老化予防であり、若返りであると考えると受け入れやすい。また皮膚や眼、歯といった局所の老化は全身の老化と深く関わる。局所から全身へ、全身から局所へと、全人的観点からの抗加齢医学はすべての診療科に有用である。今回はアンチエイジングを日常診療に積極的に活かす方法を分かりやすく概説された。

近畿大学
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