医学部における「求める教員像および教員の編制方針」

医学部では近畿大学の建学の精神と教育理念を達成するために、大学全体の教員編成方針のもと、医学に関わる教育・研究・臨床を遂行するため必要な教員数を配置する。教員一人あたりの学生数を考慮し、少人数でのアクティブラーニング、臨床実習に対応可能な教員数を確保する。また、教養教育と専門教育とのバランスに配慮し、行動科学、社会医学の教育を確実に実施できるよう人員を配置する。常勤、非常勤の教員のバランスについても配慮する。教員の採用に当たっては、年齢、性別の分布、グローバル化への対応にも考慮する。
教員の採用、昇格にあたっては、教育・研究・臨床における能力、業績を評価したうえで、その可否を判断する。新任教員は、カリキュラム全体を含む当医学部の教育システムについて理解する必要がある。また、ファカルティ・ディベロップメント活動などを通じた資質・能力の恒常的向上が、全教員に求められる。当医学部が求める教員像は以下のとおりである。

1.
近畿大学の建学の精神と教育理念を深く理解し、医学部のアドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーの3つの教育方針の実現に貢献する者。また医学部における教育を担当するにふさわしい教育上の能力を持つ者。
2.
医学の専攻分野に関する一定の研究業績・研究能力を有する者、または医学の専攻分野における十分な臨床経験を有し、かつ、高度の臨床能力を有する者。研究の成果および実務の経験を広く社会に提供することにより社会の発展に寄与する能力を有する者。
3.
教育、研究、社会貢献、そして近畿大学・医学部の運営において自らの使命を自覚し、他の教職員と協力して、それらの発展に寄与するとともに、高い倫理性と清廉性を持って遂行できる者。
4.
基礎医学の教員については、臨床医学を修得するための基本となる概念、科学的知見と手法、また、学生が将来研究を継続することに興味をもてるような先端的な研究についても教育できる者。
5.
社会医学の教員については、国内外における医療システム、医療状況、医療の社会的役割について教育できる者。また、健康増進や予防医学についても教育できる者。
6.
行動科学の教員については、健康と疾病をめぐる心身相関、患者行動、医師の役割と行動、医師-患者相互関係などの医師として必要な資質について教育・評価できる者。
7.
臨床医学の教員については、分析的で批判的思考を含む科学的手法の原理、医学研究などの手法、EBMなどの科学的根拠に基づいた臨床医学を教育し、評価できる者。また、学生が卒業時に必要とされる臨床技能についても教育・評価できる者。