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台風12号、全滅危機から"奇跡の生還"「近大キャビア」今年も発売します!

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 今年9月の台風12号で、和歌山県新宮市の近畿大学水産研究所新宮実験場は甚大な被害を受け、養殖魚のひとつチョウザメも、全滅の危機に瀕しました。しかし、飼育員たちの不眠不休の奮闘で、成魚の約半数が奇跡的に生き延びたのです。

 そのチョウザメから採取した「近大キャビア」が、今年も11月17日(木)から、75個限定で発売されます。被害規模の大きさから販売断念も検討しましたが、「"奇跡のキャビア"だからこそ、心待ちにしてくれているお客様に届けたい」というスタッフ共通の思いが結実しました。

3年連続完売の人気キャビア

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 「近大キャビア」は、無添加・無着色で熱処理もしないため、風味が豊かなフレッシュキャビアです。和歌山の山麓から流れ出る清澄な河川水を用い、成長促進のための水温調節(加温)や薬品使用も行わないなど、人と環境にやさしい飼育方法を徹底した安全性も特長です。2008年から昨年まで毎年100個程度を発売し、好評のうちに完売しています。
 飼育池には今年も、養成開始から16年目を迎えるチョウザメ成魚約120尾が悠々と泳ぐ姿が見られました。
 各地に観測史上最大の雨量をもたらした台風12号が和歌山に近づいたのは、例年通り、キャビアを製造する準備に取りかかろうとしていた、ちょうどその頃でした。 

チョウザメを酸欠から救う

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 9月3日夜、実験場の脇を流れ、養殖施設に飼育水を供給する高田川で土石流が発生。泊まりこみで警戒していた山本慎一・実験場長代理と仲和弘・技術員が確認すると、高田川と実験場をつなぐ水路が大量の土砂で埋まっていました。放置すれば水が流れず、チョウザメは酸欠で死にます。2人は深夜、豪雨の中、必死にスコップをふるって土砂を取り除こうとしました。しかし、日付をまたいだ4日午前2時半ごろ、高田川からあふれた水が、ついに実験場まで押し寄せます。2人はいったん近くの高台に避難。その後も水位はどんどん上がり、飼育池は完全に水没し、やがて水位は飼育池の天井の金網から1m50cm上まで達しました。
 土砂を取り除く作業は、水が引き始めた夜明け前から再開。道路は寸断され、電話も不通。陸の孤島と化した実験場で2人は、水流が復活する7日まで、泊まりこみで作業を続けました。

"全国のお客様に届けたい"

 チョウザメの成魚は、流されたり死んだりで、ほぼ半減。この日まで16年にわたり苦労と愛情を注いできただけに、スタッフは打ちひしがれました。ほかの養殖魚、アユやアマゴも95%が死にました。実験場の修復には、さらに1カ月を要しました。 今年も「近大キャビア」を販売するべきか? あまりの被害規模に「キャビアどころではない」との意見もありました。山本場長代理も当初、「せっかく生き延びたチョウザメをもう1年、生かしてあげたい」と、キャビア販売断念に傾きました。しかし、販売を始めて3年、「近大キャビア」を毎年、楽しみに待っている人が全国にいます。その人たちのことを思うと、スタッフの気持ちはしだいに「何としても販売を続けたい!」へと固まっていったのです。
 例年、成魚数尾から採卵するところ、今年は全体数が減った影響で卵の成熟した成魚が1尾しか確保できなかったため、製造・販売できるのは75個と、いつもより少なめです。しかし、この製品にかける実験場スタッフの思いには、過去のどの年よりも熱いものがあります。

 「今年も『近大キャビア』の販売を続けられ、全国のお客様に送り届けることができるのは、本当にうれしいことです。スタッフ一同、心を込めて製造しましたので、ひとりでも多くの方に味わっていただきたいです」と、山本場長代理は語ります。
「近大キャビア」は30g入り、1万円(税込・送料別)。購入は近畿大学発ベンチャー企業、アーマリン近大のホームページ(http://www.a-marine.co.jp/)から。

※11/17販売開始の近大キャビアは完売いたしました。どうもありがとうございました。

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