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世界初、実用的な"光版トランジスタ"の開発に成功 従来型の「雑音」を抑制、広範な光制御分野での実用化に期待 近畿大学理工学部・前田准教授とタツタ電線(株)

近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)の前田佳伸准教授とタツタ電線株式会社(同市)の共同研究チームは、エレクトロニクスにおいてトランジスタや三極管が果たす信号増幅機能を、電気信号ではなく、光信号のみによって実現する、実用的な"光版トランジスタ"(光トライオード・モジュール)の開発に、世界で初めて成功しました。

 光エレクトロニクスのさらなる高速化と光化には、電気信号によって電気信号を制御する従来の仕組みではなく、光信号を利用した3端子光増幅素子(光版トランジスタ)が有望視されていました。しかし、これまで、小さな制御光パワーで入力信号光を制御・出力でき、製品化が視野に入る、実用的なモジュールは開発されていませんでした。

 研究チームは今後、実用化へ向け、さらなる研究開発を推進します。実用化されれば、光通信や車載光 LAN、音響機器をはじめ、幅広い分野での光制御技術の向上に寄与することになります。この研究は、(独)科学技術振興機構の「独創的シーズ展開事業 大学発ベンチャー創出推進」における平成18年度採択課題となっています。

 従来の半導体光増幅器(SOA)では、雑音(ノイズフィギュア)が大きく、出力光の消光比の低下(信号遮断時にも雑音信号が残ってしまう)現象が課題でした。今回の開発では、新たに開発したファイバ型フィルタを活用することで、出力信号と逆の信号を与える負帰還光増幅機能を取り入れたSOAによって、雑音を抑制することに成功。従来型SOAのノイズフィギュアが8〜9dB(デシベル)であるのに対し、今回のシステムでは4〜5dBまで抑えました。これは、すでに海底ケーブルなどで利用されている光ファイバ増幅器(4〜5dB)と同水準で、実用レベルであるといえます。この結果、数10μW(マイクロワット)の小さな光信号により、mW(ミリワット)単位の光信号を制御することが可能になりました。今回、試作したモジュールでは16mm×20mmの小型化も実現しました。

■■デモンストレーション&レクチャー開催のお知らせ■■
今回の研究開発成果について、2008年6月3日(火)午前10時から、近畿大学理工学部(大阪府東大阪市小若江)にて、前田准教授とタツタ電線(株)担当者によるデモンストレーションと詳しいレクチャーを開催させていただきます。ご参加いただける場合、お手数ですが、取材申し込みFAXシート(PDFファイル)にご記入のうえ、所定ファクスまでお送りください。

<参考資料>
■ 資料(1)  今回開発された光トライオードの入力光、制御光、出力光(負帰還の有無)の波形

■ 資料(2) 光トライオードの光入出力特性(負帰還あり)

■ 資料(3)
・近畿大学ホームページ http://www.kindai.ac.jp/
・タツタ電線株式会社ホームページ http://www.tatsuta.co.jp/

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