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食品に「圧力」→たんぱく質変化→品質維持し加工・保存性向上 〜近畿大学生物理工学部が「高圧力と食品」セミナー、一般参加募る〜

 近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)では、10月14日(土)午前9時半から午後3時半まで、「高圧力と食品」セミナーを開催します。
食品に高圧力をかけ、たんぱく質を構造変化させることで加工性や保存性を高める技術は、従来の熱処理より品質や味の低下を招きにくいため、世界的に注目を集めています。今回のセミナーは、研究者だけでなく、食品関連企業や地元農家なども対象とし、基礎と応用について、わかりやすく説明。米飯加工に高圧処理を採用して成功している新潟の製菓会社など、貴重な応用事例の紹介も行われます。

 セミナーは、日本学術振興会・先端研究拠点事業に採択された研究課題「圧力を用いる蛋白質構造とダイナミックスへの新しいアプローチ」の一環として実施されます。
近畿大学生物理工学部生物工学科の赤坂一之教授が、たんぱく質の基礎的な構造や、圧力によるたんぱく質の形の変化について講演するほか、米飯加工に高圧処理を採用している新潟県の「越後製菓」が、同社の取組みについて報告。同社は、高圧処理技術を利用した食品加工で商業ベースで成功している、日本ではきわめて珍しい存在です。講演終了後は、「圧力加工食品の将来」と題した討論を行います。

 今回のセミナー開催について、赤坂教授は、「参加者が活発な意見交換をすることで、新しい食品加工への応用のヒントを得ていただければと願っています。特に、地元・和歌山は特産品であるミカンをはじめ農産物・海産物の宝庫であり、これらに新しい価値を吹き込む加工法・利用法の開発に繋がることを期待しています」と語っています。

 近畿大学生物理工学部生物工学科では、バイオテクノロジー分野の知識や技術を習得する場として、多彩な講義や実験の機会を提供しています。また、セミナーの主催者でもある赤坂教授は、2005年、動くたんぱく質の立体構造を動画でとらえることに成功し、ノーベル賞受賞者が名を連ねる「インド磁気共鳴学会名誉会員」に認定されるなど、世界的に著名な研究者です。

≪実施概要≫

■名称 : 日本学術振興会 先端研究拠点事業
              「高圧力と食品」セミナー
■日時 : 2006年10月14日(土) 9:30〜15:30
■場所 : 近畿大学生物理工学部 アリーナ
              (和歌山県紀の川市西三谷930)
■主催 : 近畿大学生物理工学部生物工学科教授  赤坂一之
              新潟大学農学部応用生物化学科教授  鈴木敦士

プログラム:
<午前の部 (9:30〜12:00)>
「圧力と水と蛋白質」             赤坂一之 (近畿大学 生物理工学部)
「高圧力とゾルーゲル転移」  月向邦彦 (広島大学 理学部)
「高圧と細胞膜」                   楠部真崇 (和歌山高専 物質工学科)
「高圧処理による食品アレルゲンの低減化‐その構造との関係」
                                           小谷スミ子(新潟大学 教育人間科学部)

<午後の部 (13:00〜15:30)>
「筋肉核酸代謝関連酵素の圧力安定性 
--圧力処理が食肉うまみ成分IMPの生成に及ぼす影響--」
                                                              池内義秀 (九州大学大学院 農学研究科)
「天然ソーセージケーシングおよび筋肉内結合組織の軟化に及ぼす高圧の影響」 
                                                              西海理之(新潟大学 農学部)
「高圧処理により誘引される形質転換(Hi-Pit)を利用した民間企業型の研究開発」 
                                                              笹川秋彦(越後製菓(株)総合研究所)

総合討論 「圧力加工食品の将来」司会: 鈴木敦士 (新潟大学 農学部)

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