修了生の今

※所属事務所は、取材時のものです。

どのような日々を送られていますか、弁護士(社会人)となって感じていることなど、現在のご活躍状況を教えてください。

 

小林 裕美2011年合格向井秀史法律事務所

私は、法科大学院に入学する前に、事務員としてお世話になっていた事務所に勤務しております。事務所の構成は、弁護士がボスと私の2名で、事務員が1名で、ボスも事務員さんも私が以前に働いていたときからのお付き合いになりますので、自由に楽しく仕事をさせていただいています。
事務所では、民事事件、家事事件から刑事事件まで幅広く取り扱っています。ボスの指導の下、弁護士登録して2カ月目に、民事訴訟において尋問をさせていただきました。準備はしたものの、尋問当日はとても緊張し、うまく聞き出せなかったこともありましたが、実際の訴訟で経験してみなければわからないことも多く、弁護士としてスキルアップするための貴重な経験をさせてもらえたと思っています。また、大阪弁護士会では委員会活動も活発なので、所属委員会の会議に参加して、受験生時代には勉強することのなかった法律について、ベテランの先生方のお話を伺いながら勉強させてもらっています。
私は、事務員として法律事務所で勤務した経験があることから、事件処理の流れは把握していたつもりですが、退職後5年以上経っていることから、手続がかわっていたり、自分自身が忘れてしまっていることもたくさんあって、ボスや事務員さんに助けてもらいながら仕事をしています。事務員として仕事をするのとはまた異なり、弁護士としての責任の重さと自らの未熟さを痛感する毎日ですが、少しでも依頼者の期待に応えられるような弁護士になれるよう、精進しなければと思っています。 (2013年9月掲載)

トーマス アロンさん2011年合格株式会社東芝 法務部

私は、グローバル企業法務の醍醐味を味わいたく、株式会社東芝に入社しました。現在は、文書・株式担当として、主に決裁案件の進捗管理、インサイダー取引防止教育、株主総会の資料作成・運営等に携わっております。訴訟案件に関わることもあり、外部の弁護士と連携して事件処理を進めます。
東芝は、入社したばかりの私にも責任ある仕事をどんどん任せてくれます。まだ入社して半年足らずですが、企業秘密を扱うことも多く、「顧問弁護士よりも中身の濃い企業法務をやりたい。」との思いで入社した私の願いはどうやら叶ったようです。
さて、実務では、実に様々なことが起こります。これまで勉強してきた判例・学説の理論をストレートに適用できるような、「綺麗な事案」はほとんどなく、大抵は考えたこともないようなことが生じます。そのような時は、条文の趣旨に立ち返って考えるようにしています。そうすると活路が見出されるのです(それでも分からない場合は、先輩や上司にコソっと教えてもらいます。「コソっと」教えてもらうのがポイントです。)。
受験生時代に、「分からない問題があった時は条文の趣旨に立ち返って考えることだ。」とはよく言われたことでしたが、受験だけではなく、実務においても、そのお言葉は生きているということを肌で実感しています(実務においてそうだから、受験においてもそのような能力が求められるのでしょう。)。
こうして、私はとても充実した日々を過ごしております。仕事を通じて、人間的にも成長できるよう精進の毎日です。

(2013年9月掲載)

仲林 茂樹さん2011年合格難波法律事務所

私は、司法修習修了後に地元である大阪の大阪市浪速区に所在する難波法律事務所に入所し、弁護士として活動しております。
難波法律事務所は、個人の顧客が多く、私ももっぱら個人の依頼人がほとんどで、民事、刑事を問わずに事件を担当しております。
個人の依頼人は、まさに多種多様な悩みやトラブルを抱えており、そもそも争点そのものが調査しないとわからないことも多いです。
弁護士は、新人であっても一人前として行動せねばならず、なかなか大変な職業であることは間違いないです。
それでも、一つの案件が終了し、依頼人から感謝の言葉を聞くことができるのが、この仕事の魅力だと思います。
しかし、依頼人から感謝してもらうには、弁護士と依頼人間との全人格的なぶつかり合いの中で、信頼関係の構築が重要であって、これは今までの勉強では一切学ばない部分です。
その全人格的なぶつかり合いの中で、依頼人の気持ちを理解しながらも、独立性を保ち、共同歩調をとることができる。これこそが、独立独歩の弁護士に与えられた最大のやりがいだと思います。
(2013年9月掲載)

野田 賢太郎さん2011年合格
野田総合法律事務所

1.新米弁護士の仕事
私は、2013年の1月から弁護士として働いているので、まだ働き始めて約半年の新米です。
弁護士の仕事としては、親族・相続関係、破産、労働など幅広い分野の法律相談、準備書面や弁論要旨・尋問事項などの書面作成、顧問先での職員研修など幅広い業務に携わっています。最近では、個人として国選の刑事弁護や、法テラスや自治体における法律相談など自分一人で事件を受け持つことが多くなってきています。また、個人事件獲得のため積極的に異業種交流会などに参加しています。
2.弁護士に必要なもの
弁護士になってから感じているのは、弁護士として成長するには、自己研鑽が必要だということです。
サラリーマンや裁判官、検察官などの公務員であれば、組織に属していることから、上司に注意、叱責されることにより、自己の能力が自動的に向上していくと思います。これに対し、弁護士は、上司がいるとはいえ、個々が独立していることから、個人の仕事について手とり足とり指導・教育されることはありません。
そうすると、弁護士が自分自身の能力を向上させるには、他者の働きかけでなく、自分自身が自分の弱点を探し出し、向上するように努力し続けなければなりません。
司法試験も、他者の働きかけで合否が変わらない、最終的には自分一人での戦いです。近畿大学法科大学院の在校生、入学希望の方は、自己研鑽に励み、悔いの無いように司法試験に立ち向かってほしいです。 (2013年9月掲載)