2012(平成24)年度 海外留学帰国報告書

慶熙大学(韓国) 文芸学部 文学科 帰国報告書

1.留学中の活動詳細について

授業内容

(1) 語学堂(前期)

私は前期(3月から6月中旬)は語学堂、後期(9月から12月下旬)は学部の授業を受けました。まず語学堂について説明します。私は2月24日に韓国に行き、3月2日に入校式とクラス分けテストがありました。テストはマーク式で最初の方は簡単な問題で後の方は少し難しい問題が出ますが、それほど難しくありません。あと、語学堂の先生と1対1で口頭テストもあったのですが、難しいものではなく簡単に自己紹介をしたり留学の動機を聞かれたりしました。そして5日にクラス分けの結果が張り出され、私は高級1のクラスになりました。クラスには私を含め日本人2人、中国人4人、台湾人4人、フランス人1人、ペルー人1人と、中国語圏が特に多かったです。最初に自己紹介をしたときクラスメイトのみんながとても流暢に韓国語を話すのでびっくりしました。また、先生がものすごく早口で最初は韓国語に慣れていないのもあって本当に聞き取るのが大変でした。しかし毎日聞いているうちにだんだん慣れていきました。授業内容ですが、まず指定の教科書を買って、それに沿って授業が進んでいきます。高級の授業は文法とか単語とかをがっつり習うのではなくスピーキングや発表が多かったです。友達同士であるお題について話し合ったり、会話を作ってみんなの前で発表したりしました。毎週金曜は1時間の間、あるニュースについて発表し討論する授業がありました。最初は2人一組、2回目はひとりで、あるひとつのニュースを取り上げてそれについてみんなに討論させるというものです。クラスメイトはとても発表が上手でメモなどを見ずにクラス全体を見渡し、みんなに問いかけながら発表を進めるのですごいなと感心しました。私はもともと発表が大の苦手で人の前で話すのが何よりも嫌だったのですごく負担でした。しかし2人一組でやったときはその友達がたくさん助けてくれて無事に終えることができました。2回目、一人で発表するときも当然緊張はかなりしましたが先生も途中で助けてくれたりして大きな失敗もなく終わりました。あと、3分間スピーチもあり、1回目は自分がどんな人なのか、自己紹介を兼ねてスピーチをしました。2回目はお題が自由だったので私の大好きなもののけ姫を紹介しました。最後まで発表するのは緊張しましたが、だんだんコツがつかめてきた気がして、やはり発表をたくさんしたら少しでも慣れるのかなと思いました。また、トピック(韓国語能力試験)の授業もありました。授業中に過去問を解いて先生が解説をしてくれます。私はトピックを受けたことがなかったのでこの授業を通してどんな形式で出るのか把握できたのでよかったです。授業はそれほど厳しくなくゆるい感じで進むし、わからなければ先生がきちんと教えてくれるのでついていけなくて大変ということはありませんでした。テストは中間と期末2回あってどちらも教科書の問題を少し変えて出されていました。スピーキングのテストは中間では事前に出されたお題について5分ほどの発表をし、期末では先生と1対1で質問に答える問題と、友達と会話を作ってみんなの前で発表するものがありました。それほど難しい問題ではありませんでした。テストが終わったら教室で出前を頼んでみんなで食べたり、映画を見たりして楽しかったです。私はこのクラスで本当に良かったと思います。始めは中国語圏の子たちが中国語でべらべらと話しついていけない時もありましたが、仲良くなると本当にいい子たちばかりで毎日のように一緒にご飯を食べカフェに行き後期もその子たちばかりと遊んでいるほどでした。今まで遠い国に住んでいた人と韓国で出会い、国が違う人同士で韓国語を共通語として言葉を交わすということは滅多にできることではないので、こうして外国人の友達がたくさんできたことは留学で一番の収穫ではないかと思います。語学堂に通って本当によかったです。

(2) 学部の授業(後期)

次は後期の学部の授業について説明します。まず、8月14日にパソコンで授業の申請をしたのですがその申請は先着順だったので私が取りたかった授業はほぼ取れませんでした。時間ちょうどにログインしたのにその時点ですでに満杯でした。ずっとパソコンの前で人数を確認し続け1人でも空いたらすぐ申請!という感じでかろうじて6つの授業をとりました。そしてまた授業が始まってから修正期間があるのでその間もずっと人数が空かないかとパソコンの前を離れませんでした。もしどうしても空かなかったら先生に授業を受けたいですという紙を書いて提出すれば大丈夫と韓国人の友達に言われて紙をもらいに行こうとしたら今年からはその手は通用しないということになって結局無理でした。取りたかった授業はほぼ取れませんでしたが仕方なく最終的に6つの授業を申請しました。専攻の授業はかなり難しいと韓国人の学生に聞いたので5つは教養科目で1つだけホテル観光学部の日本語初級の授業を取りました。始めは日本語をどうやって教えるのか学びたくて申し込んだのですが日本語の授業を日本人がとっても迷惑かなと思い、とりあえず申請しといて修正期間のときに取り消そうかと思っていたのですが、先生から直接電話がかかってきてぜひ授業に来て日本語や日本の文化を教えるのを手伝ってほしいと言われ、行くことにしました。この授業は先生もいい方だし、雰囲気もよくてとても楽しかったし、グループごとに発表の準備をしたりしたので韓国人の友達もできました。また、授業の一環でクラスのみんなで寿司を作って食べたりもしてすごくいい思い出ができました。他の授業は初級英語、宗教(儒教や仏教)の授業や歴史と文化の授業、結婚と女性問題の授業、現代舞踊の授業もとりました。英語は初級なのに授業はすべて英語で進められる上に課題は多い、小テストも多い、発表もあってとても大変でした。英語は本当に行くのが苦痛でした。すべて英語なので課題が何なのかもわからないし、みんなが何で笑っているのかも理解できずきつかったですが、隣の友達に聞きまくってなんとか乗り越えました。現代舞踊の授業は週に一回くらい体を動かしたくてとった授業なのですが意外と大変で、ダンスを覚えて最後には大きなホールの舞台でみんなでダンスを披露しました。しかし友達と一緒にダンスの練習をしたりするのは楽しかったし、貴重な経験ができました。他の授業は日本とあまり変わらず、座って授業を聞くだけでした。違うのはどの授業でもほぼ発表があるということと課題の量が半端ないということです。一般教養の授業でもグループになって発表をするのは韓国の授業では当たり前のようです。また、すべての授業でレポートの課題が大量に出ます。ひとつの本を読んでそのまとめと感想を書くという課題があったのですが本を読むのに時間がかかってかなりきつかったです。舞踊の授業では課題として、現代舞踊の公演を実際に見に行って感想を書いて出すというものもありました。課題が終われば次は発表、発表が終われば次はテストというふうに休む暇がなく後期は本当にしんどかったです。テストは中間と期末があり、教科書がある授業では教科書から論述の問題や○×問題などが出るのですが範囲があり得ないほど広いので全範囲勉強するのは不可能に近かったです。また、ある授業では先生が授業で使ったPPTの中からテスト問題を出すのですがスライドをめくるのが早すぎてほぼ書き取れておらず勉強しないままテストに臨んだこともありました。全体的に論述問題が特に多く難しかったです。仏教の思想を学ぶ授業では先生が何の話をしているのか全く理解できず、テストも当然ひとつも分からなくて適当に書いて出しました。やはり学部の授業は難しいなと痛感しました。成績はよくありませんでしたが幸い6つの授業すべて単位はとれました。

(3)トピック(韓国語能力試験)

夏休みの間はトピックを受けるまでの1カ月、お金を払って(20万ウォン)トピック高級の授業を受けました。高級は新聞やニュースで出てくるような難しい文法や単語ばかり出てきてすごく難しいのでトピックの授業でたくさん過去問を解いたのがかなり助けになりました。1カ月みっちり勉強したおかげで一番上の6級を取ることができました。しかし2年経つと期限が切れるのでせっかく覚えた単語や文法を忘れないようにして次はもっといい点で6級合格できるように頑張らなければなりません。

生活面

(1)ケータイ、外国人登録証、銀行口座

まず韓国に着いた次の日にプリペイドケータイというお金をチャージして使う携帯を買いました。これは外国人登録証がなくてもパスポートがあれば作れる安い携帯電話で、私の場合この携帯電話でメールと電話だけして、他のことはすべて日本から持ってきたアイフォンを使っていました。アイフォンがあればwifiを使ってネットが使えます。始めはwifiがなくて不便でしたがwifiのルーターを契約してからはいつでもどこでもwifiが使えるので不便なことはありませんでした。そのwifiのルーターなのですが契約するまでが少し大変でした。まず契約のためには外国人登録証で作った銀行口座が必要です。私は登録証ができる前に先にパスポートだけで口座を作ってしまったので登録証ができてからもう一度切り替えに行きました。登録証で作った口座ができたら、ollehという携帯のお店に行ってルーター(WifiEggといいます)を契約しました。一年契約で月1万ウォン(日本円で800円ほど)とかなり安くてよかったです。のちのち契約が2年になったという話も聞きましたが。あと、外国人登録証は学校が替わりに作ってくれる方法もありましたが時間がかなりかかると聞いて、私の場合は出入国管理事務所に直接作りに行きました。この時期はみんな登録証を作りにここに来るので朝くらいに行かないと人が多くて無理です。パスポートとかは預けなくて大丈夫でした。直接行ってもできるまで3週間弱かかったので学校でまとめてやってもらった方が楽だと思います。また、銀行口座は学校内のハナ銀行に行って口座を作りたいと言えば簡単に作れます。この口座に日本の銀行から国際送金できます。口座を作るときキャッシュカードも一緒にくれますが、そのカードは「チェックカード」といってキャッシュカードとしても使えるし、クレジットカードのようにも使えるカードです。つまりお店で物を買うとき、そのカードで買えるということです。代金は月1回一気に落ちるのではなくその都度引きとされます。このカードはとても便利ですが、ひとつ不便なのはネットで決済をする際使えないということです。映画やミュージカルをネットで予約しようと思った時にそのカードが使えないので予約できずに困ったときがありました。ネットで決済することが多ければ、普通のクレジットカードを作った方がいいと思います。

(2)寮生活

私は夜の便で韓国に来たので寮にはけっこう遅くに着きました。寮に着くとすぐ入寮手続きをして、枕と布団をもらいました。寮は2人部屋で、ルームメイトは一緒に来た近畿大学の子だったのでかなり楽でした。部屋は比較的広く、きれいで、冷蔵庫やトイレ、シャワーがすべてついているので不便ではありませんでした。有線LANもあるのでその日にすぐパソコンが使えます。台所はないので外食することが多く、ときどき節約したいときはロビーにある電子レンジでラーメンを作ったりしました。ロビーはたくさんの外国人や韓国人と知り合える場所で、私もロビーで友達としゃべったり、勉強したり、ご飯を食べたりして楽しかったです。パソコンとプリンターもあるので私はよくそのパソコンで授業で使うpptを作ったり、レポートを印刷していました。印刷するときコピーカードが必要なのですがそれは寮の前にある建物の中にある小さな売店で買えます。また、私の住んでいた3階には自習室もあり、テスト前はそこで勉強したりしました。寮はやはり友達とすぐ会ってお話しもできるし、部屋で遊ぶこともできるのでとてもよかったです。寮で過ごす最後の日は寮に住む友達とみんなでパーティをしてとても楽しかった半面、別れがかなり辛かったのを覚えています。
12月26日に寮は出ないといけなかったので日本に帰る1月23日までの一か月間、寮の近くにあるコシウォンという、国家試験を受ける学生が住む小さなアパートに友達と一緒に引っ越しました。そこは部屋が本当に小さく、暖房もよく効かずうるさくしてもいけないので少し窮屈でした。シャワー室やトイレ、台所、洗濯機は共同でした。1カ月25万ウォンほどと学校の寮よりは少しだけ高いですが、生活に必要なものはすべてそろっているし、白ごはんとキムチは無料で提供してくれるし、無料wifiもとんでいるのでその点はよかったです。

(3) トウミ制度(留学生をサポートする制度)

語学堂で申請すればトウミという韓国人学生のサポートが付きます。私は同い年の女の子がトウミとしてついてくれました。この子がまたいい子で、わからないことややってほしいことがあればすべて解決してくれました。ミュージカルのチケットも代わりに予約してくれたし、いろいろなところにも連れて行ってくれたし、ご飯もおごってくれました。その代りコーヒーは私がお金を出すようにしました。何回もおごってくれたり、役に立ちそうな本をくれたり、本当にお世話になりすぎて申し訳なかったです。留学に来たばかりでわからないことが多い私にとてもよくしてくれました。しかし、他の友達が言うには微妙なトウミもいるそうです。忙しくてほぼ会えない人もいたし、気が合わない人もいました。そういう場合はすぐ言って変えてもらったほうがいいです。変えてほしいと言ったら違うトウミを紹介してもらえるので、嫌々会う必要はありません。

(4) 日々の生活

11カ月、本当によく遊んだなと思います。もともとあまり外に出ない方ですが韓国に行ってからは(特に休みの間は)ほぼ外に出かけていましたし、旅行もたくさん行きました。前期は授業が終わるとほぼ毎日語学堂の友達と外で昼ごはんを食べ、ショッピングにも行ったりカラオケにも行ったりしました。あと、クラスの友達と高速バスで全州に日帰り旅行に行って、有名な塔がある山に登ったりおいしいビビンパを食べたりして楽しかったです。夏休みは7月の終わりにトピックのテストが終わった後10日ほど日本に帰りました。8月初めに韓国に戻ってからはまた友達とたくさん遊んだり、済州島に旅行に行ったりしました。後期は大学の授業をとったので課題や発表が多くて勉強することが多かったですが、安東という地方に1泊2日で旅行に行ったり、内蔵山という紅葉で有名な山に紅葉狩りに行ったり、遊園地に行ったりして忙しい日々の合間に息抜きをしつつ過ごしました。学校が終わって冬休みに入ると時間がたっぷりあるので毎日遊びました。クリスマス前後は引っ越しで忙しかったですが、イブもクリスマス当日も友達と一緒にプレゼント交換したり、スケートしたりして楽しく過ごしました。年が明けてからもずっと遊んでいました。せっかく韓国にいるのだからいっぱい遊んで、地方とかにも旅行に行くことをお勧めします。
あと、私は友達に連れられてマンナムというボランティア団体が行っているダンスクラスにK-POPダンスを習いに行きました。毎回5000ウォンで週に1回クラスがあります。スタッフが全員韓国人でダンスを習う人はみんな外国人です。ダンスを習ったらいろんなイベントに行って舞台で踊ります。K-POPダンスコンテストもあって私たちソウルチームが優勝したりしてとても楽しかったです。しかし大きな問題がありました。このマンナムという団体が実は「新天地」という宗教団体の一部だったのです。この宗教団体はけっこうおかしい宗教団体らしく、こうして何も知らない外国人を引きこんでその外国人たちも信者の頭数に入れているという話でした。なぜそれがわかったかというと、マンナムの4年に1度の最大級のお祭りがあるから行こうと誘われ、みんなで行ったのですがそのお祭りが明らかに宗教団体の集まりでした。神様がどうやって世界を作ったか、神様がどれだけ素晴らしいかを延々と信者たちが人文字で表すのですが、またその人々の動きの揃いようが気持ち悪いほど完璧でした。あ、これは私たちのいるべきところじゃないと察してすぐ帰りました。マンナムはK-POPダンスクラス以外にも数多くのクラスがあって、例をあげればドランドランという韓国語を学ぶクラスがあるのですがこれはキョンヒ大学で行っています。このクラスに行っていた友達がかなり多かったです。外国人に優しい言葉で近づいてくるので本当に始めはわからず、いい人たちだなと思っていたしダンスを本気で楽しんでいたので裏切られた気分でした。実際私はダンスを習ったことは楽しかったしそのクラスを通して外国人の友達がたくさんできたことはよかったので、絶対行くなということではありませんが、マンナムは宗教団体であるということは頭に入れて深入りしないように気を付けてください。まあこんな話を聞けば行きたくないですよね。

(5) レアな体験?

私は留学中にいろいろな体験をしました。いいこともですが悪いことも。まず、病院にはたくさん行きました。始めは目の上に変なできものができて皮膚科に行ったのですが結局何かわからないまま中身を取り出すことになりました。麻酔はかけるので切るときは痛くないのですが穴から中身を出すときに先生が全体重をかけて目の上を押したので目玉が飛び出そうなほど痛かったです。一応中身は出たのですが少し経つとまた膨らんできたので夏休み日本に帰ってもう一度病院に行きました。すると、そのできものは粉瘤というもので中身を出すだけでは治らず、中の袋ごと出さないといけないらしくまた日本に帰ってから病院に行くことになりました。日本にいたときはこんなものができたことなかったのですが、なぜよりによって韓国で…という気持ちでした。他にも何回か病院にお世話になりました。
また、夏休みにはiphoneを盗まれました。チムチルバンという韓国式サウナで枕もとにiphoneを置いて寝ていたところ盗まれてしまいました。もともと不特定多数の人が一緒に雑魚寝をする場所なので気を付けなければならなかったのですが、韓国生活にも慣れて油断してしまったのと、そのときちょうど済州島旅行から帰ってきた夜だったのでかなり疲れており落ち着かないまま枕元に置いて寝てしまいました。朝起きるとなくなっていたのですぐ警察に行って届出を出しました。写真がすべてなくなってしまったことにかなりショックを受けたし、自分が油断して枕元に置いてしまったことを後悔しました。チムチルバンでの盗難は頻繁にあるそうです。その日も私だけでなく違う人もスマートフォンを盗まれていました。貴重品はすべてロッカーに入れるか、携帯が必要なときはポケットに入れるなどして身に着けた状態で寝なければなりません。生活に慣れて警戒心をなくさないように十分に気を付けてください。
次は変態を見た話です。ある夜友達と寮に帰っていたとき、寮の近くの幼稚園の前で露出狂を見ました。友達もみんな気づいたのですが、ここで騒いだらあっちの思うつぼだとわかっていたので何も言わずさっと目をそらして静かに通り過ぎました。下は何も着ていない状態で立っていました。露出狂を見たのは初めてだったのでけっこうショックでしたが、他の友達は何回か見たと言っていました。寮や幼稚園の周りにも変な人がたくさんいるということです。寮や幼稚園があるから安全ということはありません。常に気を引き締めて、夜にひとりで(特に女の子は)出歩かない、もし変な人に会ったら何も言わずさっと通り過ぎることが大切です。
最後にさっきも書きましたが宗教関係の話です。韓国は本当にキリスト教が多く学校内でもかなりの確率で普通の学生が布教してきます。宗教が悪いのではありません。キリスト教の知り合いもたくさんいますがみんな普通だし宗教いいよとかそういう話はしてきません。キリスト教に中にもちゃんとしている団体と変な団体があるらしいです。嫌だと言っているのにしつこく聖書の話をしてきたり、電話番号を教えてと言ってくる人がたくさんいて私はすごく嫌でした。5回以上はそういうことがありました。嫌なら時間がないと言ってすぐに立ち去ればいいです。さっきの「新天地」という宗教団体にも要注意です。変な宗教と関係を持たないように気を付けてください。

経費

私は1カ月に平均60万ウォン(約5万円)ほど使っていました。ご飯は外で食べることが多かったので食費代がけっこう高かったと思います。あと、演劇やミュージカルを見に行ったり、旅行に行ったりしたときは1カ月70万ウォンくらい使うときもありました。寮費は始め4か月分89万ウォンを払って、また夏休みは2カ月分44万ウォン、冬休みまでの4か月89万ウォンを払うという形でした。残りの1カ月過ごしたコシウォン(国家試験を受ける人が勉強するために住む安いアパート)は1カ月25万ウォンでした。
生活費はすべて銀行口座に預けていました。私は学校内のハナ銀行で口座を作って、その口座に母が送金してくれたり、私が持って行った日本円をウォンに換金してから預けておいたりしました。前期はレートがすごくよくて1.50くらいまで上がったのですが私が日本に帰る12月から1月はレートがいきなり落ちて1.18くらいでした。レートがよかったときにいっぱい変えておけばとかなり後悔しました。

2.留学の成果について

私は留学に行ったことで語学力はもちろん精神面でもかなり成長したと思います。まず韓国語は2年間専攻で勉強をしてきたので韓国語を訳したり書いたりするのはある程度できていたのですがやはり話すことができませんでした。韓国人の友達もあまりおらず日本では韓国語を話す機会がほぼなかったので自分がどれくらい韓国語で話せるのかもわからなかったし、なにより自信がありませんでした。しかし韓国に行ったら韓国語で話すしかないという状況だし、語学堂では何時間も韓国語を聞いて韓国語で話すのでだんだん慣れてきて韓国語で話すことに抵抗がなくなりました。むしろ韓国語で話すのが楽しかったです。特に外国人と韓国語で話すときは間違えても気にならないし楽にはなすことができました。高級のクラスメートは発音もいいし韓国人のように話すのでいい勉強にもなりました。語学堂の友達と常に一緒にいて一日中韓国語を使っていると今自分が韓国語で話しているのか日本語で話しているのかわからないくらいスラスラと出てきました。やはり韓国人と話すのが1番勉強にはなりますがしゃべるのが早すぎて全然聞き取れない時があって少し大変でした。しかし全部聞き取れなくてもある程度聞き取れたら話は理解できるので大丈夫でした。外国人なんだから韓国人が話すことをすべて理解できなかったり、韓国語を間違ってしまっても仕方ありません。また、学部の授業で課題がありえないほど出るので韓国語で長文のレポートを書く力もつきました。始めは日本語で考えてから韓国語に訳して書いていたのですがだんだん直接韓国語で考えてタイピングすることができるようになりました。たくさんレポートを書くときは日本語で考えてからでは時間がかかるので頑張って韓国語で打ったことで鍛えられたかなと思います。
また、精神面ではかなり成長しました。私は過保護な環境で育ったからかもしれませんがもともと家から出たくない、環境をできるだけ変えたくない、安心できる場所でずっと過ごしたいという考えでした。韓国が好きだったので韓国に留学が決まってうれしかった半面、不安もかなりありました。ちゃんと授業についていけるか、友達ができるか、ホームシックにならないだろうか、たくさん心配しました。韓国に行ったばかりのころはやはり友達も少なかったですが、だんだん友達も増えてきて韓国が心地よい場所になっていきました。生活にも慣れてきてたくさん外に遊びに出るようになりました。特に仲の良かった語学堂の友達が旅行好きでいろんなところに連れ出してくれてとてもありがたかったです。行きつけのカフェもできていつもそこでカフェの主人と友達とお話しをしてすごく楽しい毎日を過ごせました。友達のおかげで寂しくなかったし充実した留学生活を送れました。今までは怖がって家族も友達もいない外国に出たくなかったですがいざ出てみるとなんとかなるものでした。友達がいなければ作ればいいし、自分で居心地のいい場所を作ればいいんだとわかりました。嫌なことももちろんありましたが日本にいても嫌なことはたくさん経験するものだし、それもある意味人生経験かなと思うことにしました。楽しいことやいいことばかりでは成長しない気がします。あと、外国に出て違う国の友達ができる喜びを知ったと同時に外国に対する関心が増えたし、逆に日本に対してあまりに無知だったということも思い知らされました。知らないことがこんなにも多いのかと分かってこれからいろんなことを勉強したいという意欲が湧きました。遠かったりよく知らない国から来た人と友達になるととても不思議な気分でした。名前も知らなかった国から来た人と、そこではどうやって過ごしていてどんな文化があるのか、そういうことを普通は言葉が通じないから直接聞けないのにここでは直接韓国語で話ができる、これは本当にすばらしいことだと思います。世界観がぐっと広まりました。

3.反省点について

とくに後悔することはなかったですが、あえて言うなら韓国人の友達があまりできなかったことです。授業で仲良くなった子はいるのですがいつも一緒にご飯を食べたり遊んだりする友達ではありませんでした。私がもっと連絡をとって会おうと言えばよかったと思います。サークルにも入っていなかったので、入っていたらもっと友達ができたかなと思います。私はまだ韓国人同士がしゃべっていることは聞き取れないことがかなりあります。やはり韓国人同士が若者言葉もがんがん使って早い速度でする会話は難しいです。これはたくさんの韓国人と友達になって会話に慣れることが大切です。だから韓国人と会話をする時間をもっとたくさん設けるべきだったと思いました。

4.海外留学を目指している学生へのアドバイス

外国に出ることを怖がってずっと何もできないでいるととてももったいないです。もし少しでも留学したいという気持ちがあれば絶対行ってください。留学すると今まで住んでいた世界がすごく狭かったと感じると思います。違う文化をたくさん知ることができると同時に、国が違ってもみんな同じ人間だということも分かります。笑うツボは同じだし、同じようなことを感じて、同じようなことで悩んでいます。いろんな国の人と話してみると見た目や使う言葉は違うけれども、考えること感じることは私たちと変わらないと知ることができます。留学で様々な国の人と会うと視野が本当に広がります。ぜひ自ら外に出て新しい世界を知ってください。
留学に行ってからは盗難にはくれぐれも気を付けて、事件にも巻き込まれないように気を引き締めて行動しなければなりません。あと、海外保険にはちゃんと加入しておいてください。私は保険があって本当に助かりました。ずっと住んでいれば病院に行くこともあるでしょう。そういうとき保険があれば日本に帰ってからお金が返ってきます。私の場合、iphoneを盗まれましたが、盗難届やその他必要な書類を揃えればお金が返ってきます。ただし、書類がそろっていないと請求できないので、病院に行ったらそのときの領収書はきちんと保管しておくようにしてください。
海外留学、つらいこともあるでしょうが、それも全部含めてすべて自分の力、経験になります。勇気を出して挑戦してみてください。行くまでは少し不安な気持ちがあるでしょうが留学に行ってしまえばこっちのものです。失敗を恐れずにいろんなことを体験し、友達をたくさん作って有意義な留学生活にしてください。