2011(平成23)年度 海外留学帰国報告書

カリフォルニア大学デイビス校(アメリカ) 文芸学部 文学科帰国報告書

1.留学中の活動詳細について

エクステンションでは主に五十分の授業を一日4回受けます。休みは土日とアメリカの祝日です。授業の内容ですが、リーディング・ライティング・グラマー+エレクティブというのがベースだと思います。エレクティブというのはクオーターのはじめに自分で選んで受ける授業で、いろいろな種類があります。授業の内容は名前のとおりですが、レベルが上がるとより高度なことを要求されます。たとえば、グラマーの授業で習ったグラマーを前に出て説明したり、ライティングで書いた内容をプレゼンテーションとして発表したりします。事前に準備する時間はくれますが、なかなかむずかしいです。
授業の合間や授業終わりにはいろいろなレクリエーションもあります。たとえば週末にアイスクリームが用意されていたり、ポップコーンを食べながら映画を見たりするイベントがあります。そのほかにも、スポーツをしたければ、ジム施設が学校にあるので、そこでバスケやスカッシュができますし、野球やサッカーができる芝生もあります。だいたいはサークルのような感じでやっているので、興味があれば参加できます。
クオーターの間の休暇は多くて1カ月少なくて2週間ぐらいだと思います。旅行へ行くときは、デイビスから近いサクラメントに空港があるので、不便ではないです。カナダやメキシコにもいけるみたいですが、学校の事務所にいってサインをもらわないと行けないみたいです。アメリカ国内の旅行は安い宿も多いのですが、そのような宿の外は大体治安が悪いので夜中に出歩かないほうがいいと思います。 デイビスは本当に治安がいいですし(アメリカの中でも例外的にいいです)、人も親切な人が多いです。しかし、アメリカは銃が普通に売られてる社会なので、とても悲惨なニュースもよくききました。私の滞在している間にも、ロサンゼルスやサンフランシスコで銃の乱射がありました。必要以上に恐れる必要はないですが日本よりも危ないことは確かです。

2.留学の成果について

この留学で一番伸びたのはライティングだと思います。日本では英語でレポートやジャーナルを書くことはあまりなく、あったとしても長文ではありませんでした。しかし、デイビスのエクステンションでは十ページのリサーチペーパーなどを書かなければならなかったので、自然と英語で文章を書くのがそれほど苦にならなくなりました。そのほかの英語のスキルも自然に伸びましたが、ライティングが一番伸びたと思います。デイビスのエクステンションではあまり英語のネイティブスピーカーと話す機会はありませんでした。もちろん、教師はネイティブですがクラスメートはノンネイティブなので、なかなかネイティブの友達を作るのは難しかったです。その逆にホームステイ先ではホストマザーなどと多く会話ができ、英語を学ぶにはいい環境だったと思います。
私は旅行をするのが好きなので、クオーターの間のバケーションを使って、いろいろなアメリカの都市を回りました。アメリカで旅行をしようとすると大体は飛行機を使うことになると思います。同じカリフォルニア州のロサンゼルスでさえ、車を使うと6時間ほどかかります。どうしてもバスを使いたい人は、私は使ったことはありませんが、エクステンションからツアーも出ていてサンフランシスコやロサンゼルスなどにはバスで行くことが可能です。しかし、一人で申し込むと高くつくので4人で申し込んだほうがいいです。話がずれましたが、アメリカの有名都市であるニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルスやラスベガスを見て回ることができたのは大きな成果だと思います。
アメリカでは一大イベントであるハロウィーンやクリスマスと体験できたのもこの留学の成果だと思います。とくに私はホームステイをしていたので、アメリカの文化にじかに触れることができました。ハロウィーンで家を訪ねてきた子供たちにお菓子をあげたりすることは日本にいるとまずないのでとてもいい経験になったと思います。アメリカの文化はまとまりがなく非常にわかりづらいので、現地に来てじかに体験できたことが私にはとてもうれしかったです。

3.反省点について

今回の留学に行くときは、デイビスのメインキャンパスでの授業を受けたいと思っていたのですが、受けるための条件を満たすことができず、授業をとることができませんでした。日本を出る前に準備をしといたほうがよかったのですが、情報がなかったので、できませんでした。なので、これからの人のために今時点での条件を書いておきます。まず、メインキャンパスの授業が受けれるのは、八段階レベルの上位二レベルです。クラス分けは最初のオリエンテーションの後行われるプレイスメントテストの結果によって分けられます。その後は1クオーターごとに1レベルずつ上がっていきます。(成績があまりに悪いと上がれません)次に、TOEFLの点数が必要です。iBTなら80以上必要で難しいのですが、pbtの点数が550以上あればこれも使えます。さらに、このpbtですがライティングのないITPというテストでも使うことができるそうです。ほかの学校から来ている人の中にはこのITPの点数をもってデイビスに来ている人もいました。デイビスでも1クオーターに2回ずつこのライティングのないpbtを受けることができますが、勉強するための教材はほとんどないので、メインキャンパスの授業をとりたいという人は日本にいるうちに受けておくと便利です。ただし、どのテストのスコアを受け付けるかはいつ変更されるかわかりませんので、事前に問い合わせたほうが確実です。
お金のことでもひとつ反省点があります。それはトラベラーズチェックを持っていったことです。私はホームステイの支払い用にトラベラーズチェックを持っていったのですが、使えませんでした。ワイズのホームページには使えるとのっていたのですが実際には使えず本当に困りました。私はアメリカンエクスプレスのトラベラーズチェックをもっていて、そのホームページには指定の銀行に行けば手数料なしで両替可能とかかれていましたが、銀行のアカウントを持っていないとできないといわれました。結局アメリカで口座を作ってその中にトラベラーズチェックを移して使いましたが、ここまでトラベラーズチェックが使えないとは思っていませんでした。一応観光客が多いい都市の大きなお店では使えるらしいですが、クレジットカードのほうが便利です。その様なわけでこれから行く人はトラベラーズチェックに両替するのは避けたほうがいいと思います。
日本語のチューターをしようと思っていたのですが、結局できませんでした。日本語のチューターになるには、申込用紙に自分の都合のいい時間をかいて提出しその時間に授業があり、運がよければなれます。人気のある時間帯は早いもの順になりますし、なれるかどうかは運しだいなのですが、もうすこし早く情報を集めて、申込用紙を早く出すべきだったと思います。

4.海外留学を目指している学生へのアドバイスについて

国際交流室から留学に行こうとすると、実際の留学予定日の半年前にはTOEFLの点数が必要となるので、少なくても一年前ぐらい前から用意することになると思います。TOEFLはとても難しいテストですし、一回受けるのに200ドルくらいかかるので、計画的に受けないとお金と時間が浪費されます。TOEFLの問題についてですが、リスニングのスキルが最も必要とされます。リーディング以外のセクションでもリスニングの力がないと点数が下がるようにできているテストなので、リスニングの練習を多くするのがいいと思います。リスニングをどうしたらあげることができるかは、自分で考えるしかないと思います。アメリカに住んでみると自然にリスニングの力は上がっていきますが、日本にいながら上げるのは大変です。とりあえず、英語を多く使うようにすればあがると思うので、英語村や語学センターを有効に使うのがいいと思います。
これから海外留学を目指している人の中には、教職課程を取っている人もいるのではないかと思います。私は教職の免許取得と留学を両方実現しようとして、いろいろ調べたので、そのことについて少し書いておこうと思います。まず、教育実習との関係から、三年後期以降は留学に行くことはできません。(あくまで学部の間に教職の免許をとろうとした場合です)なので、TOEFLスコアを取らなければならない最後の締め切りが二年の秋ぐちです。さらに、より長くアメリカに滞在しようとすると、一年生の夏までにTOEFLのスコアがあれば一年間、一年生の冬にTOEFLのスコアがあれば10カ月ほどアメリカに滞在できます。ということで、留学と教員免許を学部で取得を両方実現することは、とてもしんどいですが可能です。
留学に行く前はなんとなく不安を感じてしまうかもしれませんが、いざ現地に立つと、どうとでもなります。日本で念入りに準備をされるのはかまいませんが、大体のものは現地で買えます。私がアメリカでなかなか見つけられなかったのは、L字型のかみそりぐらいですが(アメリカではなぜかすべてT字型)、サンフランシスコの日本町に行けば、それも買えます。大体のものは現地で買えるので、留学に行く前はビザと飛行機のチケットとホームステイなどの滞在先のことをしっかりしておくことをお勧めします。
ビザを取得するのはそれほど難しくはないですし(難しくはないですが、ややこしくはあります)、面接も数分で終わるので不安に思うことはありません。ただし、面接のときに絶対に言ってはいけない言葉があるので、情報はインターネットなどで調べてください。飛行機のチケットはネットを使えば安いものが見つかると思います。留学生用のチケットも探せばあるので、探してみてください。ホームステイの場合はワイズという仲介会社に頼むことになると思いますが、この会社はあまり信用しないほうがいいです。私は最初この会社のホームページにある住所にFAXで書類を送りましたが、なくされました。クレジットカードの情報も書かれている書類ですので、かなり腹も立ちましたが、どうしようもないです。アメリカの会社は、日本ほど責任感がないところが多いので、気をつけてください。ちなみにワイズに連絡を取るときは、個人の名前の入ったメールアドレスに連絡するのがいいと思います。会社の名前だけのメールアドレスは無視されますし、電話は現在使われてないか、使える番号でも連絡がつかなかったりします。この会社は学校と提携していますが、対応が悪いのであまり頼らないほうがいいです。
最後に自分がアメリカに行くときに、どのような流れで最初の授業にたどり着くのかわからずに困惑したので、その流れを書いておきます。まず、最初のオリエンテーションの日を確認して、出席してください。そこで1クオーター分の予定表がもらえます。翌日、クラスわけのテストや授業料の支払いをします。その後に最初の授業の説明もあるので、とりあえず最初のオリエンテーションに出席すれば、最初の授業までたどり着けます。海外に長期の留学をするのは不安かもしれませんが、それほど特別なことではありません。あなたが興味を持っているなら、迷うよりも行動してみることです。