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農学研究科 応用生命化学専攻

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院生の声

生物環境学研究室 生嶋 一貴(いくしま かずき)

なぜ現在の研究科に進学されたのですか?きっかけを教えて下さい。

近畿大学農学部に入学した理由というのが環境についての勉強がしたいという気持ちからで、この研究科に進学したきっかけというのも、学部生の時から行ってきた現在の環境に携わる研究を続けたいと思ったからです。この研究は、私が3回生のときに新しく始まったもので、当時修士課程の大学院生の方と私2人で研究を行っていました。始めたばかりという事もあって様々な問題に試行錯誤しながら実験を重ね、研究を続けていく中で、もっとこの研究を続けていきたいと強く思うようになり進学しました。

現在の研究について教えてください。

バイオアッセイとはBio(生物)とAssay(分析・評価)を組み合わせた言葉で生体に影響があるかどうか、毒性があるかどうかを様々な生物を用いて試験する手法のことです。本研究では遺伝子操作によって環境ホルモン(内分泌攪乱物質)に反応する受容体を組み込まれた酵母を用いるYeast Two-Hybrid法によって環境水のモニタリングを行っています。例としましては、ヒトまたはメダカのエストロゲン(女性ホルモン)受容体を持つ酵母があります。環境中に存在する汚染化学物質の中にこのエストロゲンと似た作用を示す物質が存在します。これらの物質は通常体内に存在するエストロゲン物質に比べ、毒性や残留性が高くホルモン異常などを引き起こします。そこで本研究では、環境水中に生体に影響を及ぼすこのような汚染化学物質の活性評価、原因物質および流入経路の特定を行っています。

将来の夢・目標を教えてください。

身近な目標としましては、大学院生活で様々な知識を身に付け大学院でしか経験できないことを自分から積極的に行いたいと思っています。私は、研究を始めとして大学院生活で得たものを活かせる職業に就き、そしてできることなら環境に携わる様な仕事をしたいと考えています。農学部の中で学ぶ数多くのことの中から現在問題視されている環境についての研究に取り組んだその経験を活かしたいからです。そのためにも2年間しかない修士課程での大学院生活をより有意義に送るために努力していきたいです。

これから近畿大学大学院への進学を希望される方にアドバイスを

現在の研究を継続したいと思われる方も、新に研究に取り組みたいという方にとっても、大学院とは大学で学んだ知識や経験を活かし研究に取り組むことで自分自身の力を伸ばすことも、新しい発見をすることもできます。その大学院生活を送る研究室を決めることは、進学する際に最も悩むことだと思いますが、まずは各研究室でどのような研究を行っているのかをよく調べてみてください。研究室を訪問して先生や院生などから研究室の説明をしてもらうことで研究内容だけではなく、研究室の雰囲気なども感じとることができると思います。その上で、自分がやりたいと思った研究がある研究室に進学することが一番良いと思います。

バイオアッセイを用いた環境水のモニタリング
これまでの環境水のモニタリングは特定の化学物質について機器分析が行われていましたが、より低濃度の汚染化学物質の分析や代謝物などによる生物への複合影響を測定することはできませんでした。しかし、バイオアッセイはそれらの汚染化学物質による生物への影響を包括的に評価でき、環境計測の手法として注目されています。そこで本研究では、バイオアッセイと機器分析を用いて環境水のモニタリングを行っています。

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応用微生物学研究室 廣田   理高(ひろた まさたけ)

なぜ現在の研究科に進学されたのですか?きっかけを教えて下さい。

昔から発酵食品に利用されてきた微生物。その微生物が生産する酵素を用いて、食品・医薬品などに応用できる有用物質を合成する研究内容に興味を持ち応用微生物学研究室に進学しました。
学部生の時から研究は好きだったので、毎日のように朝方まで実験を行っていました。
しかし、イイ結果はなかなか出ないもので…学部生の間は最後の最後までネガティブデータのオンパレードでした。しかも、結果が出なくてもデータをまとめて今後の方向性を決めなければなりません。その為には、必ず先を想定しながら物事を進めることが必要不可欠です。学部生の時期にこの経験を多くつめたことが自信に繋がり、進学を決意しました。

現在の研究について教えてください。

現在、学部生3人と私の計4人体制で研究を進めています。
私たちの研究はカフェ酸誘導体を酵素合成する目的で行っていますが、酵素反応に用いる基質が市販されていません。よって、まずこの基質を化学合成することが最初のステップとなります。次に、得られた合成物を酵素反応の基質として用いてカフェ酸誘導体を生成します。
今年度、4人で5種類のカフェ酸誘導体を酵素合成することに成功しました。今後、このカフェ酸誘導体の構造の違いによる生理活性を比較していきます。

将来の夢・目標を教えてください。

正直なところ“これ!!”という明確な夢・目標は、現在まだわかりません。ただ、強いて挙げるならば……私は来春から化粧品会社で研究開発として働くことになりました。この会社で私が開発に携わった商品が店頭に並んでいる姿を見たいというのが、一番目先の目標です。そして、その化粧品がたくさんの女性から支持された時に最高の喜びが得られると思います。

これから近畿大学大学院への進学を希望される方にアドバイスを

大学院は自分の考えと方向性を持ちながら、研究を進めることができる場だと思います。ゆえに、一つのことに固執せず、物事を多面的に捉えられる目が学部生時代より必要になります。一人で考え込むと、どうしても一方向からしか物事は見えてこないと思います。より多面的に物事を見るためにも、様々な分野の人と話をする機会が必要だと思います。その時、頂いたアドバイスを自分の実験にどのように活かせるのかを考えて研究を進めれば、今まで考えつかなかったアイデアが生まれることもあります。
とは言っても、私は物事を固執して考えることが多く、広い視野を持つのはかなり難しいです。今後、社会に出てもこの心掛けだけは忘れずやっていこうと思っています。これから大学院生になる皆さんも何か自分の考え(こだわり)を持って学生生活を送って下さい。

カフェ酸誘導体の酵素合成
プロポリスに含まれるカフェ酸誘導体の酵素合成を行っています。カフェ酸誘導体は抗酸化、抗ガン、抗インフルエンザ作用など多様な生理活性を持つことが知られており、食品や医薬品への応用が期待されています。しかし、カフェ酸誘導体は自然界に微量にしか存在しないため、商品化するには非常にコストがかかります。そこで、微生物由来の酵素を用いてカフェ酸誘導体を安定にかつ大量に供給出来る方法を検討しています。

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応用細胞生物学研究室 道原 成和(みちはら せいわ)

なぜ現在の研究科に進学されたのですか?きっかけを教えて下さい。

昔から日本人が行ってきた食文化。これらは健康の面からみても、非常によい食文化であるといえます。予防医学という観点から見て、あるものを口にした時、体内で起こる変化は何か。その変化を目で見える形にし、確認したい、そう思いました。現在の研究室では機能性食品という観点から、刺激に対する細胞シグナルの変化を目で確認することができます。

現在の研究について教えてください。

現在、骨代謝を担う細胞である破骨細胞の前駆細胞を用いて研究しています。骨粗鬆症はこの骨溶解を行う破骨細胞が過剰になることで起こります。イソフラボンを多く含むマメ科の植物であるクズはこの破骨細胞への分化過程に作用し、成熟破骨細胞数を減少させます。破骨細胞前駆細胞から破骨細胞への分化過程には様々なシグナルが関与しています。この分野はまだ発展途上ではありますが、どのシグナルに関与しているかをタンパク・遺伝子レベルで検討しています。

将来の夢・目標を教えてください。

現在、日本は高齢化、生活習慣病と様々な問題を抱えています。その研究の基礎研究を通して社会に貢献したいと考えています。

これから近畿大学大学院への進学を希望される方にアドバイスを

大学院では今までのように勉強に対して受動的ではいけません。自ら学び実行していくことになると思います。自分のやりたいことを見つけ出し、先生に提案し、実験を行って結果に結び付けていくことも可能です。しかしそれは、やりがいがあると同時に責任をも伴います。はじめは失敗を繰り返すこともあるとは思いますが、あせらずじっくりと考察を続けていってください。苦労した分だけ、やり遂げたときの喜びは大きいです。
そして、大学院で得られるものは研究の方法や知識だけではありません。お互い助け合い、苦楽を共にした仲間も自分にとってかけがいのない財産になると思います。

RANKL刺激-前駆破骨細胞の分化に対するクズ成分の作用
閉経後骨粗鬆症はエストロゲンレベルが低下することで骨芽細胞と破骨細胞の機能にアンバランスが生じ、骨量が減少して発症する。本研究ではクズ抽出物の経口投与が骨粗鬆症モデルマウスの亢進した骨吸収レベルを正常化することに基づき、その作用機構を細胞レベルで検討した。その結果、クズ抽出物中のイソフラボノイドが、分化シグナル伝達系阻害することで破骨細胞前駆細胞の破骨細胞への分化成熟を抑制することを解明した。

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